ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した“しし座”の矮小銀河「UGC 5189A」
sorae.jp / 2024年1月20日 19時6分
こちらは「しし座(獅子座)」の方向約1億5000万光年先の矮小銀河「UGC 5189A」です。矮小銀河は天の川銀河と比べて規模が100分の1程度の小さな銀河で、数十億個ほどの恒星が集まってできています。
【▲ ハッブル宇宙望遠鏡で撮影された矮小銀河「UGC 5189A」(Credit: ESA/Hubble & NASA, A. Filippenko)】欧州宇宙機関(ESA)によると、UGC 5189Aでは2010年11月に超新星「SN 2010jl」が見つかりました。この超新星は太陽の8倍以上の質量を持つ大質量星が起こす「II型超新星」の一種(IIn型)だったとみられています。進化した大質量星内部の核融合反応によって鉄のコア(核)が生成されるようになると、核融合のエネルギーで自重を支えることができなくなったコアが崩壊し、その反動で恒星の外層が吹き飛ぶことでII型超新星が起こると考えられています。
SN 2010jlの明るさが観測可能なレベルを下回った後も、UGC 5189Aは超新星爆発の余波についての理解を深めるために観測され続けています。この画像は「ハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope:HST)」の「広視野カメラ3(WFC3)」を使って、2016年から2020年の間に実施された3回の観測で取得したデータをもとに作成されました。
ESAによれば、超新星爆発が発生した環境を理解することは、爆発が引き起こされる条件をより深く理解することにつながります。また、超新星爆発の追跡調査を通して、周囲のガスと塵に対する影響や超新星の後に残される星の残骸といった、爆発直後の影響についても理解を深めることができるということです。冒頭の画像は“ハッブル宇宙望遠鏡の今週の画像”としてESAから2024年1月15日付で公開されています。
Source
ESA/Hubble - Gone but not forgotten文/sorae編集部
この記事に関連するニュース
-
ねじれて広がるダストレーン ハッブル宇宙望遠鏡が撮影したレンズ状銀河「NGC 4753」
sorae.jp / 2024年5月15日 20時43分
-
ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した“うしかい座”の渦巻銀河「UGC 9684」
sorae.jp / 2024年5月7日 21時27分
-
ハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げ34周年記念画像は惑星状星雲「M76」
sorae.jp / 2024年4月26日 20時56分
-
幅広の渦巻腕を持つ“はと座”の銀河「ESO 422-41」 ハッブル宇宙望遠鏡が撮影
sorae.jp / 2024年4月23日 19時43分
-
天の川銀河の恒星ブラックホールとしては最も重い「Gaia BH3」を発見
sorae.jp / 2024年4月22日 21時29分
ランキング
-
1ワークマンの「機能的なサンダル」3選 2000円前後で買える、アウトドアでも活躍する優秀アイテム
Fav-Log by ITmedia / 2024年5月18日 9時55分
-
2煮物だけじゃない!スーパーフード並みの栄養価「切り干し大根」の意外な食べ方
週刊女性PRIME / 2024年5月18日 8時0分
-
3ヤマトHDを苦しめる「2024年問題」…大幅減益で株価も大幅下落(小林佳樹)
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年5月18日 9時26分
-
4有毒植物の“誤食”に要注意 死亡例も 農水省が注意喚起
オトナンサー / 2024年5月18日 20時10分
-
5紫式部に好意をもっていたからではない…10年無職だった紫式部の父・為時を藤原道長が大抜擢したワケ
プレジデントオンライン / 2024年5月12日 17時15分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください