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〝野球音源〟って何だ? レコード収集家F.P.M.中嶋氏が語る奥深き世界【インタビュー前編】

東スポWEB / 2024年4月19日 18時3分

『プロ野球音の球宴・ディスクガイド』を刊行したF.P.M.中嶋氏

レコード収集家のF.P.M.中嶋氏が3月上旬、あらゆる〝野球音源〟を紹介する「プロ野球音の球宴・ディスクガイド」を刊行した。そこには球団歌や応援歌はもちろん、野球選手のオリジナル曲やカバー曲、果ては選手と結婚したアイドルのシングルなど、幅広く掲載。野球・音楽を丸ごと愛する同氏に、野球音源との出会いや魅力について語ってもらった。

――そもそも野球との出会いは

F.P.M.中嶋(以下、中嶋) 元々自分はぼんやりとテレビでジャイアンツの試合を見るぐらいの、特段野球好きという訳ではない子供だったんです。そんな中、小4の時に親が知り合いから日拓ホームフライヤーズ対阪急ブレーブスの年間指定席の券をもらってきまして。後楽園球場へ見に行って来いと渡されたんです。

――ある種偶然の出会いだった

中嶋 いざ行ってみたら、同じ球場なのにテレビで見る巨人戦とは雰囲気がまるで違ったんですよ。プロ野球なのにスタンドもガラガラで…。ガラの悪そうな酔っぱらったおじさんの野次が、他に人がいないぶんよく通って(笑い)。しかもグラウンドでは張本(勲)さんや大杉(勝男)さんみたいなごつい選手が、派手なパジャマのようなユニホームでプレーしているんです。そんな目の前に広がる光景に衝撃を受けて、すっかりハマってしまいまして。そのまま後身のファイターズファンになりました。

――周囲にファイターズファンは?

中嶋 当時は「少年ファイターズ会」っていう子供向けのファンクラブがあったんです。その会員証を見せれば後楽園球場の内野自由席にいつでも入れるという破格の特典がありまして。レプリカの帽子やグッズももらえましたから、同級生たちもこぞって入会していて、皆でのめり込んでいました。

――なぜそこから〝野球音源〟の収集へ?

中嶋 一番最初に出会った野球音源は、75年にファイターズ会の入会特典としてもらった、中西監督・張本選手・新美(敏)投手の〝お話〟が収録されたソノシート(通常のレコードとは異なる、薄く柔らかい録音盤)です。ただ、集め出したのは成人してバンド活動を始めてからですね。

――まさか野球関連の曲でバンド演奏を?

中嶋 いや、野球音源で何かをしていたということではなくて。むしろ当時はバンドに集中していて、野球に熱量を割けない時期でもありました。そんな時に友人と一緒に神戸に行って、元町高架下の中古レコード店に入ったんですよ。皆で思い思いのレコードを〝掘って〟いたら、偶然同行していたメンバーから「中嶋、野球好きだったよね? 選手が歌ってるやつがあるよ」って渡されて。それが阪急ブレーブスで外野手をしていた大熊忠義さんのシングルだったんです。確かに野球選手って曲を出してるな、ってそこで改めて気がついて。

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