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従業員と賃金を増やしている最新30社ランキング 「人的資本経営」で成長する企業はどこなのか

東洋経済オンライン / 2023年12月19日 10時0分

経常利益成長率でランキング

従業員と賃金の増加は成長企業の証しだ。12月18日に発売となった『会社四季報プロ500』2024年新春号では、4期前から毎期、従業員と平均賃金を増やした企業、つまりコロナ下でも成長戦略を守った企業に注目。戦略を評価するため、4期前から来期までの経常利益成長率のランキングを掲載している。

【ランキングを全部見る】平均賃金を増やした企業を対象に、平均経常増益率の大きい順にランキングした

平均経常利益成長率が179.6%でトップになったのは霞ヶ関キャピタル。物流施設やアパートメントホテルなどを投資家向けに開発し、運用を受託する事業を展開する。経常利益は2020年8月期の1億8000万円から来2025年8月期には110億円に大きく増える見通しだ。

冷凍冷蔵倉庫を中心にファンド向けの開発用地売却が拡大しているほか、主要観光地などで展開する3人以上のグループステイに適した自社ブランド「FAV HOTEL」が訪日客の増加で好調。ヘルスケア関連施設開発も、物流、ホテルに次ぐ3本目の柱に成長している。

人的資本にも積極的な投資を続けており、連結従業員数は2020年8月期の100人から前2023年8月期は190人へ90人増加。平均賃金は998万円から1407万円に増えている。

中計に人材育成や積極採用を掲げている

2位のTOWAは、封止や切断加工など後工程に強みを持つ半導体製造装置大手。経常利益は2020年3月期の6億4700万円から、来2025年3月期には車載向けパワー半導体用の装置が牽引し、126億円にまで拡大する予想となっている。平均経常利益成長率は110.1%と高水準だ。

2025年3月期までの中期経営計画では、「TOWAの技術を次世代に伝承するための人材育成や、事業規模拡大に向けた人材の獲得を積極的に行います」との目標を掲げており、人材投資にも余念がない。

従業員増加人数の多さで目に留まるのが、4期前比で従業員数が5465人も増えたSHIFTだ。ソフトウェアテストなどの品質保証の受託事業を展開する成長企業の一角だ。経常利益成長率は64.1%で5位にランクインしている。

SHIFTの強みは、素養がある非IT人材を検定試験で選抜して大量採用し、テストエンジニアに育成する独自システムを構築していることだ。同社の試算によると、日本のソフトウェアテスト市場は5.5兆円規模で、外注分はわずか1%程度。市場開拓の余地は大きく、大量採用による積極的な事業展開が業績成長に結び付いている好例といえるだろう。

上位には注目の成長企業が目白押し

経常利益成長率が63.7%で6位のラクスも、4期前比の従業員増加人数は1000人を超える。交通費精算システムの「楽楽精算」とメール共有・管理システムの「メールディーラー」が柱のクラウド事業と、IT技術者派遣事業を展開する。

インボイス制度開始が追い風となり、「楽楽精算」と電子請求書発行の「楽楽明細」を中心にクラウド事業が大きく伸びている。人材採用についても、1人当たりの売上高などの労働生産性を考慮しながら、「楽楽精算」など成長領域のクラウド事業を中心に推進していく方針だ。

このように、今回取り上げた上位30社には注目の成長企業が目白押し。さらに、『会社四季報プロ500』2024年新春号では、上位100位までの完全版ランキングを掲載している。人的資本経営を推進する成長企業100社の顔ぶれを、誌面にてぜひチェックしてみていただきたい。

島 大輔:『会社四季報プロ500』編集長

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