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子供の推薦入試を「否定的」に見る親に欠けた視点 推薦入試導入した意図、どのように対策する?

東洋経済オンライン / 2024年4月12日 12時30分

また、日本教育史やドイツの教育哲学等も学習をする。何よりも貴学では国際的な視野から日本の教育の在り方を学習することができ、更に多様な分野と連携しながら教育に向き合うことが可能な環境が整備されている」

2つ目は、同じく上智大学の文学部新聞学科に合格した生徒の志望理由書です。

「私はデジタル化が進む情報社会における、新たなマスメディアの役割について研究をしたい。

入学した暁には、同じ志をもつ仲間と共にメディア論やデジタル・ジャーナリズム、時事問題について議論を重ねて学びながら、実践的なテレビ制作、資料調査にも積極的に取り組み、ゆくゆくは社会全体に問題解決のための議論を促し、その問題に苦しむ人々を助けられるような情報発信者となれるよう、全力で邁進する所存である」

同じ大学の志望理由にもかかわらず、学部によって学生に求めているものが、まったく違うことがうかがえます。合格した2人の志望書を見ると、大学での目標、どの教授の下で学びたいのか、などが明確に書かれています。

大学側が総合型選抜を導入し、急激に拡大・多様化した背景には、大学側の「学部での勉強や授業での学びに前向きな生徒を歓迎したい」という強い意図を感じます。

18歳時点の限定的な学力で測ってきた従来型の一般選抜では、志望大学に入学することがゴールになってしまっている生徒もいるでしょう。

先にも述べた通り、一般入試で合格したことに安堵し、燃え尽き症候群になってしまった人もいます。私自身、受験で燃え尽きてしまった人たちが、授業中に寝たり、ゲームをしたり、ひどい人は二日酔いで大学に来る、という光景を実際に目にしました。

一方で、早稲田大学の恩藏直人常任理事はAO入試(総合型選抜)で入った学生のGPA(成績平均値)は、全体的に高いと発言しており、東北大学の花輪公雄理事(当時)も、文部科学省の高大接続システム改革会議において、AO入学者の成績が高いというデータを報告しています。

総合型選抜合格者は、目的意識が高い

受験生や私たちのような教育や受験に携わる者も、推薦入試に対する理解を深めたうえで、どのような選択肢が子どもにとって望ましいのか。子ども自身の選択を尊重し、サポートしてあげることが大事になるでしょう。

孫 辰洋:リザプロ代表取締役

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