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新型コロナ、約10種の既存薬化合物が有効な可能性=米仏研究者

ロイター / 2020年5月1日 13時13分

体内での新型コロナウイルスの増殖を防ぐ上で、少なくとも10種類の薬剤化合物が有効である可能性が、米国とフランスの科学者らによる研究で明らかになった。 3月撮影。提供写真(2020年 ロイター/Viet A Corp/Handout via REUTERS)

[30日 ロイター] - 体内での新型コロナウイルスの増殖を防ぐ上で、がん治療薬や抗精神病薬、抗ヒスタミン薬などで使用されている少なくとも10種類の薬剤化合物が有効である可能性が、米国とフランスの科学者らによる研究で明らかになった。

科学誌「ネイチャー」に掲載された論文によると、研究者らは、新型コロナウイルスが体内で細胞に感染し、増殖する際に相互作用するヒトのタンパク質をマッピングし、ウイルスがこれらのタンパク質を利用するのを阻止できる化合物を調べた。

その結果、47種類の化合物で効果が確認された。うち少なくとも10種類は既存薬ですでに使用されているか、もしくはさまざまな疾患向けに現在研究が行われており、新型コロナ感染症治療への転用が可能という。

新型コロナの治療薬候補としては、米ギリアド・サイエンシズ の「レムデシビル」が有望視されているが、今回の研究では、「クレマスチン」などの抗アレルギー剤や、抗精神病剤「ハロペリドール」、抗マラリア剤「ヒドロキシクロロキン」が転用可能であることが示された。

ヒドロキシクロロキンを巡っては、米欧保健当局が心臓への副作用を警告している。今回の研究では、細胞のウイルス感染を阻止する効果がヒドロキシクロロキンの20倍高い一方、心臓への影響ははるかに小さい実験段階の化合物も明らかになった。

また、女性ホルモンの1つであるプロゲステロンにも抗ウイルス効果が見られた。男性のほうが感染しやすく、より深刻な症状が出るケースが多いことと関連している可能性がある。

スペインの製薬会社ファーママー が開発している抗がん剤「アプリジン」で使用され、現在スペインで新型コロナ治療の臨床試験が行われている「プリチデプシン」についても、抗ウイルス活性が確認された。

研究を行ったカリフォルニア大学サンフランシスコのネバン・クローガン氏は「少なくとも実験室においては、われわれが調べた薬剤や化合物はレムデシビルより数倍有効であることが示された」と述べた。

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