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NY市場サマリー(8日)ドル小幅安、株下落

ロイター / 2024年3月9日 7時40分

<為替> ドルが主要通貨に対して小幅安となった。週間では対ユーロで今年最大の下げを記録する見込み。米雇用統計がまちまちの内容となり、米連邦準備理事会(FRB)が6月に利下げするとの見方が維持された。

エクイティ・キャピタルのチーフエコノミスト、スチュアート・コール氏は「最近のインフレ統計を受け、FRBが早期に利下げに踏み切れないのではないかと市場はやや懸念していた」と指摘。ただ、きょうの雇用統計は「緩和規模が年初に見込まれていたほど大幅ではないとしても、FRBが年内に利下げを実施するのに適切な方向に進んでいるという楽観的な見方を与える」とし、「少なくとも短期的にはドルは軟調に推移する」とした。

ユーロ/ドルは0.06%安の1.09425ドル。週間では1%近く上昇し、12月22日に終わった週以来の大幅な上昇となった。

一方、日本円は対ドルで5週間ぶりの高値を付けた。

ドル/円は0.68%安の147.05円と2月2日以来の安値を付けた。

XTBのリサーチディレクター、キャスリーン・ブルックス氏は「日銀が世界の中央銀行のトレンドに逆らい、今月末に利上げに踏み切るとの思惑が強まり、円は上昇している」と言及。「短期的にはドル/円は強力な下降トレンドが形成されつつあり、145円を試す可能性があるとみている」と述べた。

ポンドは対ドル・対ユーロで上昇。欧州中央銀行(ECB)やFRBがイングランド銀行(英中央銀行)よりも利下げに近づいているかもしれないとの兆しを受けた。ポンド/ドルは0.34%高の1.2854ドル。一時7月以来の高値を付けた。

米欧の金利が6月に低下し始めるとの見方が強まり、リスクに敏感な豪ドルとニュージーランド(NZ)ドルが上昇した。豪ドルは0.09%高、NZドルは0.05%高だった。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは一時7万0175ドルと過去最高を更新。終盤は2.77%高の6万9207ドル。

<債券>  10年債利回りが一時1カ月ぶりの低水準を付けた。2月の米雇用統計で非農業部門雇用者数が増加したものの、その他の項目が軟調だったことで、米連邦準備理事会(FRB)は利下げに近づいているとの観測が高まった。

ただ、その後は来週に控える総額1170億ドルの国債発行をにらみ、国債利回りは下げ幅を縮小した。

アプタス・キャピタル・アドバイザーズ(アラバマ州フェアホープ)の債券アナリスト兼ポートフォリオ・マネージャー、ジョン・ルーク・タイナー氏は「非農業部門雇用者数はかなり堅調だったが、中身を見るとそれほど強いわけではなかった」と指摘。「FRBの早期利下げを期待するという点では、望ましい内容だったと言える」と述べた。

CMEフェドウオッチによると、雇用統計を受けFRBが6月までに利下げに着手する確率は80%に上昇。ただその後は73%に戻した。

終盤の取引で10年債利回りは4.090%と、ほぼ横ばい。一時は4.038%と、2月2日以来の低水準を付けた。

2年債利回りは2bp低下の4.486%。一時は4.409%と、2月7日以来の水準に低下した。

2年債と10年債の利回り格差はマイナス40bpと、2bp縮小した。

来週は11日に3年債(560億ドル)、12日に10年債(390億ドル)、13日に30年債(220億ドル)の入札が実施される。

<株式>  S&P総合500種とナスダック総合が下落して取引を終えた。一時過去最高値を更新したものの、半導体株が下げに転じたほか、まちまちの内容となった米雇用統計を受けた。

S&P500とナスダックは取引時間中の最高値を更新。ただ前場後半から失速した。フィラデルフィア半導体指数(SOX)も一時最高値を更新したが、終値は4%安となった。

人工知能(AI)ブームの筆頭格、エヌビディアも5.6%安と7営業日ぶりに反落。一時5%超上昇する場面があった。

ブロードコムも7%安。7日に発表した年間売上高見通しは500億ドルに維持され、アナリスト予想をわずかに下回る水準となった。

マーベル・テクノロジーも11.4%下落。需要の低迷を受け、第1・四半期の業績が市場予想を下回るとの見通しを発表した。

米国株は序盤に上昇していた。

コモンウェルス・ファイナンシャル・ネットワークの投資運用責任者、ブライアン・プライス氏は「きょうは単なる利益確定売り」と指摘。米会員制スーパーのコストコ・ホールセールの第2・四半期の総売上高が市場予想を下回ったことを受け、消費者がより慎重になっている兆候があると述べた。コストコの株価は7.6%安。

一方で「現在の一般的なバイアスは、ネガティブな材料がない限り、株価は上昇を続けるというもの」とし、「市場が今頼りにしているのは、インフレが緩和し続けFRBが利下げを開始するという点だ」とした。

米利下げに関する見通しを模索する上で来週発表の消費者物価指数(CPI)や小売売上高が注目される。

S&P500の主要11セクターでは、S&P情報技術が1.8%安と下げを主導。S&P主要消費財が0.8%下げた。

最も上昇したのはS&P不動産で1.1%高。S&Pエネルギーも0.4%上昇した。 週間ではS&P500が0.26%安、ナスダックが1.17%安、ダウ工業株30種平均が0.93%安だった。

ギャップは8.2%上昇。第4・四半期決算が市場予想を上回った。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.25対1の比率で上回った。ナスダックでも1.05対1で値上がり銘柄が多かった。

米取引所の合算出来高は122億9000万株。直近20営業日の平均は120億8000万株。

<金先物> 2月の米雇用統計を背景とした根強い米利下げ期待を背景に買われ、7営業日続伸 した。中心限月4月物の清算値(終値に相当)は前日比20.30ドル(0.94%)高 の1オンス=2185.50ドルと、6営業日連続で史上最高値を更新した。

<米原油先物> 需給の緩みに対する警戒感が根強く、続落した。米国産標準油種WTIの中心限月4月物の清算値(終値に相当)は、前日比0.92ドル(1.17%)安の1バレル=78.01ドル。週間では2.45%下落。5月物は0.82ドル安の77.50ドルだった。

ドル/円 NY終値 147.07/147.08

始値 147.11

高値 147.45

安値 146.49

ユーロ/ドル NY終値 1.0937/1.0941

始値 1.0934

高値 1.098

安値 1.0921

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 99*30.00 4.2536%

前営業日終値 100*02.00 4.2460%

10年債(指標銘柄) 17時05分 99*12.00 4.0769%

前営業日終値 99*08.00 4.0920%

5年債(指標銘柄) 17時05分 100*28.50 4.0501%

前営業日終値 100*23.75 4.0840%

2年債(指標銘柄) 17時05分 100*08.75 4.4777%

前営業日終値 100*06.63 4.5140%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 38722.69 -68.66 -0.18

前営業日終値 38791.35

ナスダック総合 16085.11 -188.26 -1.16

前営業日終値 16273.38

S&P総合500種 5123.69 -33.67 -0.65

前営業日終値 5157.36

COMEX金 4月限 2185.5 +20.3

前営業日終値 2165.2

COMEX銀 5月限 2454.9 ‐2.9

前営業日終値 2457.8

北海ブレント 5月限 82.08 ‐0.88

前営業日終値 82.96

米WTI先物 4月限 78.01 ‐0.92

前営業日終値 78.93

CRB商品指数 276.5983 ‐2.4932

前営業日終値 279.0915

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