パナマで運河巡り数百人が抗議デモ、トランプ氏発言に反発の声
ロイター / 2025年1月10日 16時54分
1月9日、中米パナマで1964年に起きた米国によるパナマ運河支配に対する抗議行動の犠牲者を悼むデモ行進が行われ、数百人が参加した。写真はパナマ国旗を手に行進するデモ参加者ら。同日、パナマ市内で撮影(2025年 ロイター/Aris Martinez)
Elida Moreno
[パナマ市 9日 ロイター] - 中米パナマで9日、1964年に起きた米国によるパナマ運河支配に対する抗議行動の犠牲者を悼むデモ行進が行われ、数百人が参加した。一部は、パナマ運河の奪還を唱えるトランプ次期米大統領の人形を燃やして抗議した。
1964年1月に起きた反米デモは、米治安部隊が発砲したことで暴力的な衝突に発展し、パナマ全土で学生を中心に20人以上が亡くなった。米側も3人の兵士が死亡した。この事件は最終的に1999年のパナマ運河返還につながったとされ、パナマでは毎年1月9日を「殉教者の日」として記念している。
トランプ氏は7日、パナマ運河の管理権奪還に軍事的手段や経済的圧力も辞さない姿勢を示した。
デモ参加者は衝突で亡くなった人々を追悼するために建てられた記念碑に近づくと、「流された血は決して忘れられない」「パナマに手を出すな」などと叫んだ。
参加した59歳の大学職員イバン・キンテロさんは、パナマ国民が長年にわたって闘って手に入れたものを、いかなる政府も奪うことはできないと訴えた。「トランプ氏がわれわれから運河を奪うと脅すのは、非常に無礼な行為だ。彼は敬意を示すことを学ばなければならない」と語った。
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