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FRB当局者、利下げ急がず インフレ懸念高まり受け

ロイター / 2024年4月12日 8時16分

 4月11日、米インフレ率が依然高すぎるとの懸念が高まる中、利下げを急がない姿勢を示す連邦準備理事会(FRB)当局者が増え、海外中央銀行の緩和見通しにも影を落としている。写真はニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁。2019年3月、ニューヨークで撮影(2024年 ロイター/Lucas Jackson)

Michael S. Derby Howard Schneider

[ニューヨーク/ワシントン 11日 ロイター] - 米インフレ率が依然高すぎるとの懸念が高まる中、利下げを急がない姿勢を示す連邦準備理事会(FRB)当局者が増え、海外中央銀行の緩和見通しにも影を落としている。

ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は11日、金融政策は現在「好位置」にあり、経済情勢を踏まえると「極めて近い将来に金融政策を調整する明確な必要性はない」と述べた。

ボストン地区連銀のコリンズ総裁は「政策緩和を開始する前にインフレ低下軌道について確信を強めるには、以前考えていた以上に時間がかかる可能性があることを最近のデータは示唆している」と指摘。また、堅調な労働市場も「金融緩和の緊急性を低下させている」と述べた。

リッチモンド地区連銀のバーキン総裁も、最新の経済指標は経済全体にわたって物価圧力が緩和しつつあるという自身の確信を高めるものではなかったと語った。

同氏は今月のインタビューでも、利下げを支持するにはより広範囲のインフレ鈍化が必要との見方を示していた。

コリンズ、ウィリアムズ両総裁は将来的に利下げが必要になるとも指摘し、コリンズ氏は「年内」、ウィリアムズ氏は「いずれ」と述べた。

ウィリアムズ氏はさらに、最近のインフレ指標の「でこぼこ」は想定外ではなかったとし、サプライズがあったとすれば、昨年のインフレ鈍化が速かったことだと述べた。

<海外に影響も>

欧州中央銀行(ECB)は11日、主要政策金利を予想通り据え置いた上で、早ければ6月にも利下げに踏み切る可能性を示唆した。

ラガルド総裁は政策決定に米経済の動向が関連しているとの認識を示しながらも、ユーロ圏の状況は異なると強調。「ECBはFRBに依存しているのではなく、データに依存している」と語った。

ただ、ECBの討議内容に詳しい複数の関係筋は、今回の理事会で米国の動向に関する議論が審議の重要な部分を占めたと言及。6月以降の動きについて、FRBの金利の道筋がより明確になるまでECBは金利を据え置く可能性があると述べた。

一方、国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事は、米国の金利が高止まりすれば資金が同国に向かうため、世界にとって好材料ではないと指摘した。

3月の米消費者物価指数(CPI)が市場予想を上回ったことを受け、FRBの利下げ開始時期を巡る予想を見直す動きが広がり、金融市場は現在、7月か9月の開始を織り込んでいる。これまでは6月開始が見込まれていた。

ゴールドマン・サックスやバンク・オブ・アメリカなど大手行のエコノミストも今年の利下げ回数予想を従来の3回から1回もしくは2回に修正。一部のエコノミストは年内に利下げはなく、来年に後ずれするとみている。

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