ロシア最大銅鉱床ウドカン、コンセントレート生産開始

Anastasia Lyrchikova　Polina Devitt

[１１日 ロイター] - ロシア鉱業大手ウドカン・コパーは１１日、国内最大の銅鉱床ウドカンの掘削・治金加工プラントから銅コンセントレートの生産を開始した。生産開始式典にはプーチン大統領が映像で出演し、その様子は国営テレビで放送された。

ウドカン鉱床は極東部に位置し、長年にわたり開発が待たれていた。米国は、ロシアのウクライナ侵攻を受けウドカン・コパーを４月に制裁対象に加えており、厳しい状況下での生産開始となった。

ウドカンは２０１９年に同プラントの建設を開始。完成後の銅鉱石取扱量は最大で年間１５００万トン、銅コンセントレート生産量は１５万トンとなる。

ウドカン鉱床は１９４９年に発見されたが、掘削技術が整わず未開発だった。銅埋蔵は計２６７０万トンとロシア最大と推計されている。

ウドカン・コパーは２００８年に、ウドカン鉱床の開発のために設立された。

同社は２８年までに、第２の掘削・治金加工プラントを整備する計画で、年間生産量は最大４５万トンまで拡大する見込み。