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NY市場サマリー(15日)ドル1週間ぶり高値、米株下落 利回り上昇

ロイター / 2024年3月16日 6時31分

<為替> ドルが1週間超ぶりの高値を付けた。米経済が引き続き安定的に推移していることが米指標によって示され、連邦準備理事会(FRB)が年内の利下げ回数を減らす可能性が示唆されたことを受けた。

ドル指数は週間で0.7%高と1月中旬以降で最大の上昇率を記録する勢い。15日終盤は横ばいの103.43だった。

米連邦準備理事会(FRB)が15日発表した2月の鉱工業生産指数は、製造業の生産指数が前月比0.8%上昇した。穏やかな天候が続いたことなどを背景に、伸びはエコノミスト予想の0.3%を上回った。

米ミシガン大学が15日発表した3月の消費者信頼感指数(速報値)は76.5と2月の76.9から小幅に低下したものの、期待インフレ率は横ばいだった。

FRBは来週、連邦公開市場委員会(FOMC)を開催する予定で、政策金利の据え置きが予想されているが、今週発表された米消費者物価指数(CPI)と卸売物価指数(PPI)が市場予想を上回ったことから、市場では将来の利下げ観測が後退している。

マネーコープの北米ストラクチャード商品部門責任者、ユージン・エプスタイン氏は「FOMCを控え、FRBが現時点でハト派的であることを示す材料は何もない」と指摘。「そのため米債利回りが上昇し、ドル高が進行している。金も下落している。すべて標準的な相関関係だ。そのため、FRBは(政策金利を)より長期にわたり高い水準で推移させるかもしれない。FRBには早期に利下げする余地が与えられていない」と述べた。

LSEGによると、15日の金利先物市場ではFRBが6月に利下げを実施する確率は57%。11日時点では71%だった。市場はまた今年の利下げ回数を3回未満と見込んでいる。これまでは3─4回だった。

市場ではまた、来週開催される日銀金融政策決定会合も注目されている。

ドル/円は0.5%高の149.02。週間では1.3%高と1月中旬以来の大幅上昇となった。

来週は英国とスイスでも中銀の会合が開催される。

ユーロ/ドルは小幅高の1.0889ドル。欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのレーン・フィンランド中銀総裁は15日、理事会が先週、利下げ時期について議論を開始したことを明らかにした。

ポンド/ドルは0.1%安の1.2737ドル。

暗号資産(仮想通貨)では、ビットコインが一時7%下落。終盤は0.3%安の7万0483ドルだった。

<債券> 10年債利回りが約3週間ぶりの水準に上昇した。経済指標で米経済がなお底堅く推移していることが示され、米連邦準備理事会(FRB)の年内の利下げ回数がこれまでの予想よりも少なくなる可能性が示唆されたことが背景。

10年債利回りは1.4ベーシスポイント(bp)上昇の4.310%と、2月22日以来の高水準を付けた。2年債利回りは3.9bp上昇の4.730%と、2月26日以来の高水準。共に5日連続で上昇した。

今週は2月の消費者物価指数(CPI)と卸売物価指数(PPI)が共に予想を上回る伸びを示したことで、米国債利回りが上昇した。

CMEフェドウオッチによると、FRBが6月までに利下げに着手する確率は57.9%。前日は62.5%だった。利下げ開始時期については不透明感もあるが、現在市場ではFRBは年内に少なくとも2回の利下げを実施するとの見方が出ている。

FRBは19─20日の連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きを決定するとの見方が大勢。市場では、FRBが3カ月ごとに公表するFOMC参加者の政策金利見通し(ドットプロット)が注目されている。

マニュライフ・インベストメント・マネジメントのシニア債券トレーダー、マイケル・ロリツィオ氏は「全てがFRBが望む方向に向かっている。新しく発表された経済指標を受けても全体像は変わっていない」と述べた。

この日発表の経済指標では、2月の鉱工業生産指数で、製造業の生産指数が前月比0.8%上昇。穏やかな天候が続いたことなどを背景に、伸びはエコノミスト予想の0.3%を上回った。

一方、ミシガン大学発表の3月の消費者信頼感指数(速報値)は76.5と2月の76.9から小幅に低下した。

30年債利回りはほぼ横ばいの4.433%。

2年債と10年債の利回り格差はマイナス42.2bp。

<株式> 下落して取引を終えた。今年の株高を牽引してきた大型ハイテク関連株が下げを主導した。一方、市場では来週の連邦公開市場委員会(FOMC)を控え金利見通しが注目されている。

今週の市場予想を上回るインフレ統計を受け、市場では6月米利下げ観測が後退した。

米デザインソフト大手アドビが13.7%下落。14日発表した第2・四半期(3月2日から3カ月)決算の売上高見通しは52億5000万―53億ドルで、LSEG集計のアナリスト予想の53億1000万ドルを下回った。

S&P情報技術が1.3%安と下げを牽引。マイクロソフトが2.1%下落した。

フィラデルフィア半導体指数(SOX)も0.5%安。週間では1月上旬以来の大幅な下げとなった。人工知能(AI)向け半導体で圧倒的なシェアを誇る米エヌビディアが週明け18日から開催する年次開発者会議が注目されている。

チェリー・レーン・インベストメンツのパートナー、リック・メクラー氏は「いずれ金利が引き下げられることは誰もが知っている。利下げがいつになるかという予想は少し先送りされ続けているが、投資家はまだそうなると信じている」と述べた。

週間ではダウ工業株30種が0.02%安、S&P総合500種が0.1%安、ナスダック総合が0.7%安。

小型株で構成されるラッセル2000指数は週間で2.1%安。

この日は、株式先物取引、株価指数オプション取引、個別株オプシ

ョン取引の3つの取引期限満了日が重なる「トリプルウィッチング」に

当たり、出来高とボラティリティーが高まった。

米取引所の合算出来高は187億6000万株と今年最多。直近20営業日の平均は124億株。

個別銘柄では、ウルタ・ビューティが5.2%下落。通期利益見通しが市場予想を下回った。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を1.11対1の比率で上回った。ナスダックでも1.12対1で値上がり銘柄が多かった。

<金先物> 米利下げ後ずれ観測が拡大する中、続落した。中心限月4月物の清算値(終値に相当)は、前日比6.00ドル(0.28%)安の1オンス=2161.50ドル。週間では1.11%下落し、4週ぶりにマイナスでの越週となった。

<米原油先物> 利益確定の売りが先行し、3営業日ぶりに反落した。米国産標準油種WTIの中心限月4月物は前日清算値(終値に相当)比0.22ドル(0.27%)安の1バレル=81.04ドルだった。週間では3.88%高。5月物は前日比0.16ドル安の80.58ドル。

ドル/円 NY終値 149.02/149.05

始値 148.77

高値 149.17

安値 148.59

ユーロ/ドル NY終値 1.0887/1.0891

始値 1.0891

高値 1.0896

安値 1.0882

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 97*00.50 4.4308%

前営業日終値 96*26.00 4.4430%

10年債(指標銘柄) 17時03分 97*17.00 4.3083%

前営業日終値 97*19.50 4.2980%

5年債(指標銘柄) 17時05分 99*20.75 4.3292%

前営業日終値 99*25.75 4.2940%

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*25.63 4.7318%

前営業日終値 99*28.00 4.6910%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 38714.77 -190.89 -0.49

前営業日終値 38905.66

ナスダック総合 15973.17 -155.36 -0.96

前営業日終値 16128.53

S&P総合500種 5117.09 -33.39 -0.65

前営業日終値 5150.48

COMEX金 4月限 2161.5 ‐6.0

前営業日終値 2167.5

COMEX銀 5月限 2538.1 +32.1

前営業日終値 2506.0

北海ブレント 5月限 85.34 ‐0.08

前営業日終値 85.42

米WTI先物 4月限 81.04 ‐0.22

前営業日終値 81.26

CRB商品指数 284.6232 +1.6782

前営業日終値 282.9450

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