英フィンテック企業、政府に支援要請 投資不足解消へ

英フィンテック業界団体のイノベート・ファイナンスは１５日、税優遇制度の拡充や投資誘致のための支援措置を政府に求めた。写真は、同団体に加盟しているモンゾのロゴ。２０２０年１月６日に撮影。（２０２４年　ロイター／Dado Ruvic）

Elizabeth Howcroft

[ロンドン １５日 ロイター] - 英フィンテック業界団体のイノベート・ファイナンスは１５日、税優遇制度の拡充や投資誘致のための支援措置を政府に求めた。英国がフィンテックセンターとしての地位を維持するのに寄与するとしている。

同団体には英デジタル銀行のモンゾやレボリュートなどが参加する。

フィンテック企業幹部からは、国内からのフィンテック分野への投資不足を指摘する声が出ている。

ピッチブックのデータによると、２０２４年１─３月の世界のベンチャーキャピタル投資は約５年ぶり低水準となった。金利上昇とリスク選好度の低下が影響した。

イノベート・ファイナンスは声明で「英国の上場市場や民間の成長資本に資本供給の問題がある」としている。

クリアバンクのチャールズ・マクマナス最高経営責任者（ＣＥＯ）は「最大のフィンテック企業への投資は全て海外からだ。英国の年金基金は不在だ」と指摘。イノベート・ファイナンスのジェニン・ハートＣＥＯも、自国のフィンテックに投資することが国内経済や年金受給者にとっていかに良いことであるかを認識する必要があると語った。