AIを仕事で使うと後ろめたさを感じる人たち 「自分の価値や貢献が疑問視されるかも」と不安に
J-CASTニュース / 2024年4月15日 12時14分
人工知能(写真はイメージ)
Z世代の約36%がAI(人工知能)を使って仕事をすることに罪悪感――。そんな調査結果を、米国の論文執筆サービス・EduBirdie(エデュバーディー)が発表した。対話型AIサービス「ChatGPT」に依存しすぎることで、自分の頭で考える能力を失うとの懸念の声があったという。
NTTドコモなどに勤務経験のある、大阪大学先導的学際研究機構・栄藤稔教授に詳しい話を聞いた。戦略的思考や独創的なアイデア、学術的な洞察力、芸術的な表現力を駆使する職業に就く人が、中途半端にAIを使うと後ろめたさを感じるだろうと指摘する。なぜだろうか。
記者、映像クリエイター、学者、弁護士
前出のエデュバーディーの調査結果は、2024年1月24日に発表。Z世代2000人を対象に、ChatGPTなどのAIを仕事でどのように活用しているかなどを調べたものだ。AIを使うメリットが示された一方、先述したような懸念を抱く声や、批判的思考能力の低下を心配する声もあった。
栄藤氏によれば、自らの知的・創造的な能力を売りにする職業は、プロフェッショナルとしての自立性や独自性を重んじるため、部分的にAIに頼ることに「自分の価値や貢献が疑問視されるかもしれない」との不安を抱くことになるという。
こうした職業にあたるのは、ライターや記者、デザイナー、イラストレーター、音楽プロデューサー、映像クリエイターなどだ。研究者や学者といった研究・学術関連の職業や、弁護士やコンサルタントなどの専門的な知識・スキルを要する職業に就く人も、罪の意識を感じる可能性が高いという。
AIと対話しながら自身の思考を深化させることが重要
AIが批判的思考能力や創造性を妨げるかどうかは利用者の使い方次第だと、栄藤氏は述べる。「AIに依存するのではなく、AIと対話しながら自身の思考を深化させることが重要だと考えます」。
例えば、アイデア出しのヒントや着想のきっかけとしてAIを活用する。自分の考えを言語化する補助ツールとして利用する。AIの出力を批判的に吟味し、自分の考えを深める材料にするなどを挙げた。
同じクリエイティブ系の仕事をする人でも、AIをうまく使えば、さらに高みを目指せる。一方、AIを使いこなせなければ、そのパワーを自分の仕事に生かせない。そのため、「AIに仕事を奪われるかもしれない」という不安を持ち続けるかもしれないのだ。
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