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大阪出身の車いす技術者、選手村でメンテナンスに汗…「やり直しができない一瞬」支える

読売新聞 / 2024年9月5日 14時27分

サービスセンターで選手の車いすを修理する中島さん=オットーボック提供

 【パリ=塚本康平】パリ・パラリンピックの選手村に開設された義足や車いすの修理サービスセンターには連日、選手たちからメンテナンスの依頼が舞い込んでいる。車いす技術者の中島浩貴さん(50)もスタッフの一人として、作業に汗を流している。

 センターはドイツの医療福祉機器メーカー「オットーボック」が1988年ソウル大会から運営している。今大会は41か国・地域から集まった義肢装具士や溶接技術者ら約160人が、競技用・日常用の別なく車いすや義足の修理を無償で行っている。

 大阪府茨木市出身の中島さんは、2001年に同社日本法人に就職したのを機に、08年北京大会からセンターに参加。パリ大会が夏冬合わせて6大会目となる。車いすの座面の角度や高さを調整するほか、手元に部品がない場合はドイツから持ち込んだ溶接機器を使って新たに製作する。突貫工事で競技の開始時刻に間に合わせることもある。

 やりがいを感じるのは、選手からの「ありがとう」の言葉。思わぬ再会も魅力の一つで、18年 平昌 ピョンチャン大会で車いすを修理したセルビアのクロスカントリースキー選手と、今大会の陸上競技場でばったり会った。陸上コーチになっていたといい、中島さんが声をかけると、「覚えてるよ!」と喜んでくれたという。

 8日の閉幕まで大忙しの日々が続きそうだ。中島さんは「選手はやり直しができない一瞬にかけて努力を続けてきた。安心して競技に臨み、最大限のパフォーマンスを発揮できるよう、一つ一つ丁寧に作業したい」と話した。

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