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前兵庫県議、死後も拡散続く中傷…他の県議にも嫌がらせ「議会活動が萎縮」と懸念も

読売新聞 / 2025年1月24日 23時45分

兵庫県庁

 昨年11月の兵庫県知事選以降、SNS上で県議への誹謗ひぼう中傷が後を絶たず、直接的な嫌がらせ行為も相次いでいる。一部の県議から「議会活動の萎縮いしゅくにつながりかねない」と懸念する声が出ている。

中傷メール、100通以上

 「仲間は潔く逝きましたよ」。今月18日に前県議の竹内英明氏(50)が亡くなった後、親しくしていた県議は自身に届いたメールを見て、言葉を失った。

 この県議は、県議会で斎藤氏を批判する動画がSNSで拡散。知事選以降、「斎藤知事を陥れた県議の一人」と差出人に心当たりがない中傷メールが、今年に入ってからでも100通以上届いた。

 県議は「家族も心配しており、どのように活動をしていくのか悩んでいる」と漏らした。嫌がらせの電話は他の複数の県議も受けている。

明確な謝罪の言葉なし

 竹内氏は今月18日、自宅でぐったりした状態で見つかり、搬送先で死亡が確認された。自殺とみられる。

 竹内氏は、斎藤氏の疑惑を調査する百条委員会の委員を務め、斎藤氏を厳しく追及していたことから、知事選期間中に「斎藤知事失脚の黒幕」とする投稿が拡散。投開票日翌日の昨年11月18日、「一身上の都合」を理由に辞職したが、「都合が悪くなって逃げた」などの投稿が辞職後も続いた。

 竹内氏が亡くなった直後、政治団体「NHKから国民を守る党」党首の立花孝志氏(57)がユーチューブで「あす逮捕される予定だった」などと発言。県警の村井紀之本部長が否定すると、立花氏は動画を見られなくし、事実と異なる発信をしたことへの謝罪の言葉を述べた。

 しかし、竹内氏への明確な謝罪の言葉はなく、「この程度で亡くなるんだったら、政治家を辞めた方がいい」などの発言を繰り返している。SNSでは同様の投稿が拡散し続けている。

続く中傷「出口見えない」

 百条委の委員を務める丸尾牧県議(60)は昨年12月以降、事実と異なるとして、ネット上の43本の動画や投稿の削除を運営側に要請。実際に削除されたのは5本だけで、裁判所に発信者の開示を申し立てている。丸尾氏は、「削除要請などをしても中傷がずっと続き、出口が見えない」と話す。

 県議会では、2月に新年度予算を審議する定例議会が始まる。ある県議は「(首長と議員が別々の選挙で選ばれる)二元代表制の下で、議会には知事を厳しくチェックする役割がある。嫌がらせが続けば、適切な質問もしにくくなるかもしれない」と話した。

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