アイルランド首相、突然の辞意表明 来月後任決定へ

アイルランドのバラッカー首相が２０日、辞意を表明した。後任が決まり次第、退陣するという。（２０２４年　ロイター/Padraic Halpin）

Padraic Halpin

[ダブリン ２０日 ロイター] - アイルランドのバラッカー首相（４５）が２０日、辞意を表明した。突然の退陣について、新しい首相の下、連立与党が１年以内に実施される総選挙で勝利する可能性が高まるとの見方を示した。

自身が率いる与党・統一アイルランド党の党首も辞任。同党は２１日に党首選の候補者受け付けを開始し、４月５日に新党首を発表する。その後、議会が復活祭（イースター）の休会が明ける４月９日以降に新党首を次期首相に選出するかどうかを投票で決める。

バラッカー首相は記者会見で「辞任の理由は個人的なものであり、政治的なものでもある」と説明した。

同氏は２０１７年に同性愛者と公言する人物として初めて首相に選出され、２２年に首相に復帰した。

統一アイルランド党と連立パートナーの共和党はどちらも、最大野党シン・フェイン党に支持率で大きく水をあけられており、総選挙までの党勢立て直しが課題となる。

ブックメーカー（賭け業者）のパディ・パワーは新型コロナウイルス禍で保健相を務めたハリス現・高等教育相（３７）を次期首相の最有力候補としている。