フランスがメルクのコロナ飲み薬発注取り消し、期待外れの試験効果で
ロイター / 2021年12月23日 8時41分
12月22日、フランスのベラン保健相は、米メルクとリッジバック・バイオセラピューティクスが開発した新型コロナウイルス感染症の飲み薬「モルヌピラビル」(写真)の購入注文を取り消したと明らかにした。メルク社提供(2021年 ロイター)
[パリ/ミラノ 22日 ロイター] - フランスのベラン保健相は22日、米メルクとリッジバック・バイオセラピューティクスが開発した新型コロナウイルス感染症の飲み薬「モルヌピラビル」の購入注文を取り消したと明らかにした。代わりに米ファイザー製の飲み薬「パクスロビド」を来年1月末までに調達したいとしている。
モルヌピラビルを巡っては、メルクが11月終盤、入院や死亡を防ぐ効果が当初の想定より低い約30%にとどまったとする臨床試験結果を発表している。ベラン氏は「直近の研究結果が思わしくなった」とBFMテレビに語った。
一方メルクの広報担当者は、フランスの保健当局が今月に入ってモルヌピラビルの承認を却下したため、同国による購入が実現しなかったと説明。ただ今後も欧州医薬品庁(EMA)による審査手続きに協力していくと強調した。
メルクはこれまでにモルヌピラビルを30カ国強に販売ないし供給している。
フランスはモルヌピラビル5万回分を発注していた。ベラン氏によると、注文取り消しによる費用は発生しない。
ファイザーのパクスロビドは、リスクの高い患者の入院と死亡を予防する効果が90%近いことを示す試験結果が出ている。
ベラン氏は、既にパクスロビドの購入に乗り出したと述べたが、具体的にどれだけ確保しているかは明言しなかった。
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