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時価総額10兆円を突破した任天堂、ファミコン誕生40年にマリオ映画も大ヒット 気になる後継機は?ゲームに迫る「スマホ対応」にどう向き合うのか

47NEWS / 2024年3月15日 10時30分

京都市の任天堂直営店の外にある「マリオ」のフォトスポット=2023年10月

 任天堂の時価総額が今年1月、初めて10兆円を突破した。そのきっかけは、主力ゲーム機「ニンテンドースイッチ」の後継機を巡る米メディアCNBCの報道だった。ゲームファンだけでなく、世界の市場関係者からも注目されるようになった任天堂にとって、2023年は飛躍の年だった。

 「マリオ」のアニメ映画が大ヒットし、家庭用ゲーム機「ファミリーコンピュータ(ファミコン)」の発売40周年も重なった。直営のオフィシャルストアには国内外から多くの客が訪れる。子ども向けだったゲームを日本の代表産業に育て、次の一手が常に注目される任天堂の戦略を取材した。(共同通信=小林笙子、木村遼太郎)

 ▽マリオにドラクエ、ゼルダ…名作ソフト次々に


 国内最大級の直営店「ニンテンドーオオサカ」。大丸梅田店(大阪市)館内の店舗は連日、訪日客らが訪れ盛況が続いている。昨年12月19日、台湾から妻と訪れたリー・ディン・シューさん(50)は「ゲームがきっかけでマリオの大ファンになった。店内はグッズがたくさんあって、とても楽しい」と笑顔を見せた。


台湾から大阪・梅田にある直営店を妻と訪れたリー・ディン・シューさん(左)=2023年12月、大阪市

 任天堂を代表するキャラクターとなったマリオは、1983年7月15日に発売されたファミコンで登場した。価格は1万4800円。ゲームセンターや喫茶店で遊ぶのが一般的だったゲームを家の中で気軽に楽しめるようにした。カセットを入れ替えるだけで別のゲームを楽しめるという点も画期的だった。

 「ドラゴンクエスト」や「ゼルダの伝説」など数々の名作ソフトが生まれ、多くのファンを獲得。世界で本体は6191万台、ソフトは累計で5億本超を販売した。


 ▽マリオはゲームの枠を超えて映画でも活躍
 マリオは、1981年にアーケードゲーム「ドンキーコング」で初登場した。大きな鼻、赤い帽子と青いオーバーオールを着た姿が特徴的だ。1985年発売のソフト「スーパーマリオブラザーズ」は記録的な大ヒットとなり、累計4024万本が売れた。

 昨年はマリオを題材にしたアニメ映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」が世界で歴代アニメ2位となる興行収入を記録。約11年ぶりとなる完全新作ソフト「スーパーマリオブラザーズ ワンダー」の発売など、イベントが相次いだ。マリオ人気の高さを裏付け、関連グッズやスイッチの販売を押し上げるとの期待が市場に広がった。


映画「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」の一場面(ⓒ2023 Nintendo and Universal Studios)

 ▽ライセンスビジネスに力を入れる任天堂、テーマパークにも進出
 任天堂はゲームの枠を超えたライセンスビジネスに注力している。2016年、テーマパーク運営を手がける米ユニバーサル・パークス&リゾーツと共同で、ゲームの世界を実体験できるテーマパークを展開すると打ち出した。

 2021年には大阪市のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)に、マリオの世界を再現したエリアが開業。今春には世界初となる新エリア「ドンキーコング・カントリー」がオープンする予定だ。昨年12月に会見したUSJ運営会社のジャン・ルイ・ボニエ最高経営責任者(CEO)は「クオリティーには絶大な自信がある。スケールアップした体験を届けられる日が楽しみだ」と意気込んだ。


USJの新エリア「ドンキーコング・カントリー」の開業発表会=2023年12月、大阪市

 ▽ゲームの基礎を築いた任天堂、次の一手は?
 家庭用ゲーム機は、画質の向上やインターネット接続といった新しい機能を加えながら進化してきた。パソコンやスマートフォンでゲームを楽しむ人も増え、消費者が求めるレベルは高くなり続けている。ファミコンの後継機に当たる「Wii(ウィー)」や携帯型の「ニンテンドーDS」などヒット商品を生み出した任天堂が、どんな「次の一手」を打ち出すかに関心が集まる。

 現在主力のスイッチは2017年の発売から7年となり、累計販売は1億3千万台を超えた。ゲーム市場の基礎をつくった任天堂への期待は大きく、スイッチの後継機を巡ってネット上ではさまざまな臆測が飛び交う。

 任天堂の古川俊太郎社長は昨年11月の記者会見で「常に研究開発をしており、それ以上のコメントをすることはない」と述べるにとどめ、臆測については「事実ではない」と真っ向から否定した。

 市場の期待も高まっている。米CNBCが後継機の発売時期について今年中になりそうだとの市場関係者の声を報じたところ、1月10日の東京株式市場では、任天堂の株価が大幅続伸。株式分割を踏まえた基準で上場来高値を更新し、時価総額が初めて10兆円に到達した。花札やトランプで出発した会社が、東証プライム市場のトップ10レベルの規模にまで成長した。

 東洋証券の安田秀樹シニアアナリストは「ゲームだけでなく映画でも成功を収めたことで、子ども向けのゲームを作っている会社から、文化を生み出す会社へと変化した。市場価値は高まり続けている」と分析した。


「スーパーマリオ」など人気ゲームの関連商品が並ぶ、任天堂の直営店「ニンテンドーオオサカ」=2022年11月、大阪・梅田

 ▽専門家が評価する任天堂の功績は?
 任天堂の功績について、ゲーム業界に詳しいファミ通グループの林克彦代表は次のように話した。


ファミ通グループ代表の林克彦氏

 ファミコンがあったからこそゲームは産業として確立しました。今もワールドワイドでゲームマーケットは拡大していますが、その礎となったのがファミコンです。

 当時の若き才能がファミコンに魅力を感じてゲーム開発に没頭し、「マリオ」や「ドラクエ」といった多数の名作が生まれました。それらの多くはいまの時代においても進化を遂げながら歴史を紡ぎ続けています。その点においてもファミコンの功績は偉大です。

 時代の変化、進化とともにヒット作を生み出すことのハードルは年々高くなっていますが、だからこそ任天堂の独創性が際立ち、輝いていると感じています。これからもハード、ソフトの両面で世界中のゲームファンに驚きとワクワクと笑顔を与え続けてほしいと思います。

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