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突然の悲劇、メンバーの事務所移籍も乗り越えて。「SHINee」が常に“トップランナー”でいられる理由

オールアバウト / 2024年4月9日 20時15分

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今なお多くのファンを魅了し続けるK-POPグループ「SHINee」。今回はそんな彼らの輝かしくも波瀾(はらん)万丈な過去を振り返りながら、デビュー16年目のSHINeeが常に“今のアーティスト”でいられる理由と強みを探っていきます。※サムネイル写真:アフロ

M世代の韓国エンタメウォッチャー・K-POPゆりこと、K-POPファンのZ世代編集者が韓国のアイドル事情や気になったニュースについてゆるっと本音で語る【K-POPゆりこの沼る韓国エンタメトーク】。韓国エンタメ初心者からベテランまで、これを読めば韓国エンタメに“沼る”こと間違いなし!
K-POPゆりことZ世代編集者がゆるっとトーク
#今回のテーマは「SHINee」について。これまでの歩みを収録したドキュメンタリー映画『MY SHINee WORLD』も日本で公開中(2024年4月2日時点)。さらにメンバーのテミンさん、オンユさんの事務所移籍も発表されました。SHINeeの輝かしくも波瀾(はらん)万丈な過去を振り返りながら、デビュー16年目のSHINeeが常に“今のアーティスト”でいられる理由と強みを探っていきます。

SHINeeメンバーの本音がぽろり

2008年にSMエンターテインメントからデビューした「SHINee」 ※写真:アフロ
編集担当・矢野(以下、矢野):「SHINee」の魅力についてアツく語りまくる回です! 元々ファンの人はもちろん、実はあまり知らないという人にも改めて「こんなグループがK-POPを支えてきたんだな」と知ってもらえる機会になればうれしいです。ゆりこさんはドキュメンタリー映画『MY SHINee WORLD』をご覧になったそうですね。

K-POPゆりこ(以下、ゆりこ):先日鑑賞してきましたが、ぜひSHINeeの大ファンではない人にも見てもらいたいですね。SHINeeのパフォーマンスがどれだけ圧倒的なクオリティーなのかも分かりますし、ライブビューイングを見ているような楽しみ方もできます。ファンの間ではもはや「当たり前」なのですが、SHINeeが最も輝くのはライブなんですよ。これは声を大にして言いたい。

矢野:そういえばゆりこさん、今年の3月に開催された東京ドーム公演の直後に「初めてK-POPライブを見るならSHINeeをオススメする」とSNSに投稿していましたね。

ゆりこ:もしチャンスがあれば1度ステージを見てもらいたいグループの1つです。K-POPに詳しくなくても、韓国語が分からなくても楽しめます。そしてシャヲル(SHINeeのファン)の優しさ、マナーの良さには定評がありますのでご安心ください(何を?)。

矢野:新しくファンになった人や、あまり詳しくないリスナーも溶け込みやすい空気感って大事! そういう部分もファンが増え続けている秘訣(ひけつ)なのかもしれません。

ゆりこ:もし知らない曲があっても、ダンスを見ているだけでウットリしますよ。昔、振付師のインタビューで読んだのですが、通常アーティストの振り付けを考える際に、本人の実力に合わせて難易度を下げたり調整することも多いそうですが、SHINeeは難しい振りもやり遂げるグループだと。映画の中ではキーさんが「毎回練習がツライ」と本音をこぼしていましたし、テミンさんも「(レッスンが)過酷すぎて家に着いた瞬間、膝から崩れ落ちたことがある」と言っていました。

矢野:生まれ持ったセンスや身体能力だけではなく、努力のたまもの。それにしても、映画の中では結構“ぶっちゃけトーク”が出てきたんですね。

常に半歩先を進むからこそ無縁だった「ブーム」と代わりに得た「永遠性」

ゆりこ:ライブ映像の合間に、キーさん、ミンホさん、テミンさんが過去のグッズやファンレターを見ながら、当時のことを語るインタビューの様子が入るのですが、そこもかなり見どころです。個人的に衝撃を受けた発言もあったんですよ。「おお、ここまで言うか」という。

矢野:それはどんな内容だったんですか? 結構踏み込んだことを言っていたんでしょうか。

ゆりこ:かいつまんで言うと「ある曲はちょっと早すぎた(時代を先取りしすぎた)」「(振り返ってみて)もっと積極的に活動していたら未来が違っていたかも……と思うタイミングがある」というような内容です。あくまで私の受け止め方なのですが、暗にSHINeeがこれまでのキャリアで「大ブーム」を起こしたり「時代の主役」になったりする時代がなかった、ということを示唆しているのではないかと。

矢野:本人たちもそう感じているのでは? と思わせる言葉だったのですね。時代のトレンドに乗る、マッチするためには戦略として「合わせにいく」部分もあるじゃないですか。SHINeeはメンバー自身もファンも認めるように、そういうことをするグループではなかった。

ゆりこ:はい。確かに「ある時代を代表する」「王座に君臨する」存在ではなかったかもしれないけれど、独自のスタイルを貫きながらもカムバック(新曲発表)のたびにあらゆるチャートの1位を獲得し、話題にもなってきました。現に韓国の音楽番組で70回以上も1位に輝いている。独自性と話題性を両立して結果を出し続けるのは至難の業だと思いますよ。

矢野:常に保証のない挑戦を続けて来たということですよね。メンバーの葛藤とプレッシャーも相当なものだったのでしょう。

ゆりこ:さらに思い返してみると、SHINeeはSMエンターテインメント(以下、SM)社内でも若干不遇な時期もあったように感じます。東方神起、EXOは「誰もが認める王者」だった時代があり、会社としてはそちらに注力せざるを得なかったのでしょうし、個々がタレントとしての才がありすぎるSUPER JUNIORとも売り方が違ってくる。私は他グループのファンでもあったので、EXOの飛躍を喜びながらも、シャヲルとしてはモヤモヤすることもありました。

矢野:会社としての「イチオシ」が誰なのかというのは、案外ファンにも透けて見えるものですしね。そこにまさかのジョンヒョンさんの急死。メインボーカルを失うということは、普通に考えるとグループにとって致命傷だと思うのですが……。

ゆりこ:ニュースを聞いた瞬間、どこで何をしていたか今でも鮮明に覚えています。そのぐらいショックでした。ジョンヒョンさんの歌声はQUEENのフレディ・マーキュリーのように「グループを象徴する声」。正直グループを続けられるのか? そんな心配もしました。しかし、結果的に他のメンバーがそれぞれの声とパフォーマンスを磨いて、パワーアップすることでグループ存続を可能にしたんです。

矢野:元々オンユさんの歌唱力も素晴らしかったですしね。あと、過去の映像をさかのぼって見ていると、年々歌がうまくなるテミンさんに気付きます。

ゆりこ:テミンさんの恐るべし伸びしろね。まさかあんなに歌えるようになるなんて、と今でも思っています。キーさんもミンホさんも今ではソロでも戦えるアーティスト。つまり、残りのメンバーが力を合わせて“アダム・ランバート”の役割を担った。

矢野:時流に合わせずに先を走って来て「大ブーム」になった時期がないからこそ、そして悲劇を乗り越えて尋常ではない進化と成長を遂げたからこそ、SHINeeは2024年も現役で古びない“今のアーティスト”として残っているのではないでしょうか。

ゆりこ:今回SHINeeの話をしながら、ある著名な方がインタビューで「気を付けていることは?」という質問を受けて「ブームを起こさないこと」と答えていたのを思い出しました。“流行りモノ”にはならないことで、長く愛される。

矢野:ブームや流行りを作って物を売るのは資本主義社会の正攻法だとも思いますし、今でも各社が“バズらせる”ことに躍起になっています。一方で、長く愛されるものは軸が“誠実”と言いますが、常に改良してパワーアップして、お客さんと実直に向き合ってきたサービスだったりします。SHINeeもそういう音楽、パフォーマンスを届けてきたグループですよね。

ゆりこ:昔の曲を聞けばさすがに当時を思い起こしたりもするけれど、ライブで目にするパフォーマンスには懐かしさをみじんも感じない。これはキャリアの長いグループでは相当珍しいことです。先日の東京ドーム公演を見て実感しました。

SMを離れたテミンとオンユ、今後のSHINeeはどうなる?

矢野:SHINeeは絆が強固なグループだと感じますし、SMの大事な柱であることは間違いないと思います。だからこそ意外だったのはテミンさんの事務所移籍発表! しばらく活動を休止していたオンユさんも新事務所へ移籍しましたね。

ゆりこ:SUPERJUNIOR、EXOと同様のニュースが続きますね。グループ活動の継続は明言していますし、その部分については心配していませんが。特にオンユさんの近況があまり伝わってこなかったので、元気そうな姿とメッセージが公開されてホッとしたファンも多かったと思います。

矢野:おふたりの新しい事務所はどんな会社なんですか?

ゆりこ:テミンさんの「Big Planet Madeエンターテインメント」はガールズグループVIVIZや人気YouTube番組『リムジンサービス』でおなじみのソロシンガーイ・ムジンさんなどが所属するアーティスト中心の事務所です。テミンさんと親しいWanna One出身のハ・ソンウンさんもいます。そして、オンユさんの「GRIFFIN エンターテインメント」はオンユさんの同級生かつZICOさんの元マネージャーさんが立ち上げた会社だそうです。

矢野:あのZICOさんの、ですか? BOYNEXTDOORのプロデューサーの。古くからの友人だったら、オンユさんにとって心強い存在でしょうね。オンユさんは体調の問題もあり、自分なりの歩み方を整えたい時期なのかなと思いましたが、テミンさんの移籍は意外でした。最近SM以外でも続く「ソロ活動は別事務所で」という傾向、とても気になる流れです。

ゆりこ:アイドルの働き方改革、キャリアの多様化の結果で、ごく自然な流れだと感じています。日本でも似たようなケースが見受けられますよね。その背景にあるもの、アーティストとファンにとってのメリット、デメリットについてはまた今後お話ししましょう。
(文:K-POP ゆりこ)

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