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ASUSが発表したミニLEDバックライト採用のゲーミングノート「ROG Zephyrus M16」は超高輝度だった

ASCII.jp / 2023年2月8日 11時0分

 ASUSは16型としては初めて天面にLEDディスプレー「AniMe Matrix」を搭載したゲーミングノートPC「ROG Zephyrus M16 GU604」を2月8日に発売した。

 CPUは「Core i9-13900H」、dGPUはGeForceのRTX40と最新パーツにアップグレード。また、約2.3kgと16型ゲーミングノートPCとしては軽量に仕上げられている。

 さらに上位モデルではディスプレーバックライトに「ミニLED」が採用されており、どれだけの映像美を魅せてくれるのか非常に楽しみなニューモデルなのである。

ASUS「ROG Zephyrus M16 GU604」46万9800円~62万9800円
今回は「Core i9-13900H」と「NVIDIA GeForce RTX 4090 Laptop GPU」を搭載する「ROG Zephyrus M16 GU604VY」(GU604VY-I9R4090)を試用した

バックライトにミニLEDを採用 1000nitに期待大なのだ

 ROG Zephyrus M16 GU604はOSに「Windows 11 Home 64ビット」、CPUに第13世代(Raptor Lake)の「Core i9-13900H」(6P+8Eコア、20スレッド、最大5.40GHz、45W)、dGPUに「NVIDIA GeForce RTX 4090 Laptop GPU」または「NVIDIA GeForce RTX 4070 Laptop GPU」を採用。メモリーは32GB(DDR5-4800、SODIMM×2、最大64GB)、ストレージは2TBまたは1TB(PCIe Gen4 x4接続SSD)を搭載している。

 ディスプレーは16型WQXGA(2560×1600ドット)で16対10比率、リフレッシュレート240Hz、応答速度3ms、色域DCI-P3 100%、Pantone認証、Dolby Vision対応、DisplayHDR 1000対応、アンチグレアを採用。

 なお上位モデルはバックライトに1024のディミングゾーンを備える「ミニLED」が搭載されており、ピーク輝度は1100nitを実現。「ROG Nebula HDR」と名付けられたスペシャル版だ。1711個のLEDライトと18710個のCNCホールを組み合わせた「AniMe Matrix」は上位、下位のどちらのモデルにも搭載される。アニメ、画像、テキストでカスタマイズし放題の楽しい装備だ。

 というわけでROG Zephyrus M16 GU604には、dGPU、ストレージ容量、ディスプレーの異なる2モデルが用意されていることになる。

ROG Zephyrus M16 GU604VY(GU604VY-I9R4090) 62万9800円  Core i9-13900H/RTX4090/RAM32GB/SSD2TB/ミニLED採用ディスプレー ROG Zephyrus M16 GU604VI(GU604VI-I9R4070) 46万9800円  Core i9-13900H/RTX4070/RAM32GB/SSD1TB

 インターフェースはThunderbolt 4×1、USB 3.2 Gen2 Type-C(DisplayPort 1.4、USB Power Delivery 3.0対応)×1、USB 3.2 Gen2 Type-A×2、HDMI 2.1×1、microSDXCメモリーカードスロット×1、3.5mmコンボジャック×1を用意。ワイヤレス通信はWi-Fi 6E(11ax)とBluetooth 5.1をサポートしている。

 本体サイズは355×246×21.1~22.9mm、重量は約2.3kg。90Whのリチウムポリマーバッテリーを内蔵しており、バッテリー駆動時間は約6.6時間(JEITA 2.0)、充電時間は約1.6時間と謳われている。2022年モデルの約2.05kgより少し重くなっているが、それでも16型ゲーミングノートPCとしては軽量だ。

本体カラーはオフブラック。左下のロゴ部には「COSMIC RAYSカラー」が採用
1711個のLEDライトと18710個のCNCホールを組み合わせた「AniMe Matrix」を天面に配置。「ROG Zephyrus G14 GA402」と比べてAniMe Matrixは1.2倍に拡大されている
内部コンポーネントに直接エアフローを送り込む冷却システム「Frost Forceテクノロジー」を搭載。3つ目の補助冷却ファンはGPUのヒートシンクに直接空気を送り込む
ディスプレーは16型WQXGA(2560×1600ドット、16:10、リフレッシュレート240Hz、応答速度3ms、色域DCI-P3 100%、Pantone認証、Dolby Vision対応、DisplayHDR 1000対応、アンチグレア)を搭載。上位機のバックライトはミニLED
キーボードは86キーの日本語仕様。スピーカーは1W×4、2W×2の6基構成。左右スピーカーホールはホコリの混入を低減するため細かいドット形状となっている
本体前面(上)と本体背面(下)。底面から吸気し、背面と左右側面から排気するエアフローを採用している
右側面にはmicroSDXCメモリーカードスロット×1、USB 3.2 Gen2 Type-C(DisplayPort 1.4、USB Power Delivery 3.0対応)×1、USB 3.2 Gen2 Type-A×1、ケンジントンロックスロット×1、左側面には電源端子×1、Thunderbolt 4×1、HDMI 2.1×1、USB 3.2 Gen2 Type-A×1、3.5mmコンボジャック×1を用意
ディスプレーは最大180度まで展開可能。視野角も広いので対面で一緒に画面を見ながらの操作もしやすい
AniMe Matrixは「Armoury Crate」で任意のアニメ、画像、テキストを設定できる
Armoury Crate にはROGのロゴアニメなどのプリセットも用意されている
パッケージには本体、ACアダプター、電源ケーブル、説明書類が同梱
ACアダプターのコード長は実測125cm、電源ケーブルの長さは実測181cm
ACアダプターの型番は「ADP-280EB B」。仕様は入力100-240V~3.2A、出力20V 14A、容量280W
本体の実測重量は2298g
ACアダプターと電源ケーブルの合計重量は実測814g

ミニLEDバックライト搭載ディスプレーは 明部&暗部の表現力が段違い

 ROG Zephyrus M16 GU604は86キーの日本語キーボードを採用。キーピッチは実測19.2mm前後、キーストロークは実測1.5~1.6mmが確保されている。打鍵感自体は2022年モデルとほぼ同じだが、打ち比べてみると2023年モデルのほうが打鍵音はわずかに丸められているように感じられた。材質もしくは構造になんらかの改善が施されている可能性がある。

 タッチパッドは実測130×85mmとサイズ自体は同じだが、クリック感がわずかに軽く変更されているように思える。経年変化で2022年モデルと感触が異なっている可能性もあるが、いずれにしてもストロークは浅めで、非常に操作しやすいタッチパッドだ。

キーピッチは実測19.2mm前後
キーストロークは実測1.5~1.6mm
キーボードバックライトはRGBイルミネート仕様。キー全体で色、明るさを設定可能
タッチパッドの面積は実測130×85mm。ストロークは浅めで、小気味よいクリック感を実現している

 さて今回はバックライトにミニLEDを内蔵した上位モデルを試用したが、ディスプレーの画質には正直驚かされた。

 まず単純に輝度自体が非常に明るい。最大輝度では眩しすぎるぐらいだ。今回同じ画像を表示させた2022年モデルと画質を比較してみたが、明部、暗部の表現力は比べものにならない。

 明部は目に差し込むような強い光として感じられるし、暗部は黒が締まりつつもわずかな階調もしっかり描写されている。ミニLED搭載と非搭載ではかなりの価格差があるが、それだけの価値はある。

上位モデルはバックライトにミニLEDを採用。白色LED搭載機と比べて、明部、暗部の階調表現が豊かだ
左が今回の2023年モデルで右が2022年モデル。両方とも最大輝度で表示。ミニLED搭載の2023年モデルは最大輝度では眩しすぎるぐらいだ
左が今回の2023年モデルで右が2022年モデル。暗部の階調もミニLEDのほうが豊かに表示されている
ディスプレーのリフレッシュレートは最大240Hzに設定できる

 207万画素赤外線(IR)カメラの画質もよかった。室内灯下でも明るく、自然な発色で撮影できている。解像度も高く、ノイズも少ない。スマホのインカメラと同等のクオリティーを期待しても、十分満足感を得られる。本製品に外付けウェブカメラは不要だ。

ディスプレー上部には207万画素赤外線(IR)カメラと3Dアレイマイクを内蔵。RGBカメラとIRカメラは独立式だ
Windows 11の「カメラ」アプリで撮影(HDRオフ)
Windows 11の「カメラ」アプリで撮影(HDR Proオン)

RTX 4090とRTX 3080 Tiを比較 グラフィック性能は大幅に向上する

 最後にパフォーマンスをチェックする。今回は比較対象機種として、CPUに第12世代(Alder Lake)の「Core i9-12900H」(6P+8Eコア、20スレッド、最大5GHz、45W)、dGPUに「NVIDIA GeForce RTX 3080 Ti Laptop GPU」を搭載する「ROG Strix SCAR 15」(以下Strix)を採用した。

「HWiNFO64 Pro」で取得したシステムの概要
ベンチマークを実施する際には「Armoury Crate」の動作モードを「Turbo」、GPUモードを「Ultimate」に設定している

 まずCPU性能だが、ROG Zephyrus M16 GU604VY(以下Zephyrus)は「CINEBENCH R23」で19927pts、「CINEBENCH R20」で7706ptsとなった。StrixはR23で19696pts、R20で7615ptsだったので、ZephyrusはどちらもわずかにStrixを上回ったことになる。

「CINEBENCH R23」のCPU(Multi Core)は19927pts、CPU(Single Core)は2030pts、「R20」のCPU(Multi Core)は7706pts、CPU(Single Core)は779pts
「CINEBENCH R23」実行中のCPU温度は平均93.4度、最大96度、クロック周波数は平均3999.99MHz、最大4229.7MHz
「CINEBENCH R23」実行中の消費電力は最大204W、平均181W、アイドル時の消費電力は平均49W

 一方3D性能については、Zephyrusは3DMarkのTime Spyで18036、Fire Strikeで34735、Port Royalで12147、FINAL FANTASY XVで18356となった。

 StrixはTime Spyで12804、Fire Strikeで28355、Port Royalで8002、FINAL FANTASY XVで16822だったので、Zephyrusは約141%、約123%、約152%、約109%のスコアを記録したことになる。

 GeForce RTX 4090がGeForce RTX 3080 Tiからグラフィック性能を大きく向上させたことを証明したわけだ。

「3DMark」のTime Spyは18036、Fire Strikeは34735、Port Royalは12147、Wild Lifeは98250、「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK ver 1.3」(標準品質、1920×1080ドット、フルスクリーン)のスコアは18356(非常に快適)

 ストレージ性能は、「CrystalDiskMark 8.0.4」のシーケンシャルリード(SEQ1M Q8T1)で7044MB/s、シーケンシャルライト(SEQ1M Q8T1)で5243MB/sを記録した。PCIe Gen4 x4接続SSDとしては最高クラスのパフォーマンスを発揮している。

ストレージはPCIe Gen4 x4接続SSD「SAMSUNG MZVL22T0HBLB-00B00」を搭載
「CrystalDiskMark 8.0.4」のシーケンシャルリード(SEQ1M Q8T1)は7044MB/s、シーケンシャルライト(SEQ1M Q8T1)は5243MB/s

 バッテリー駆動時間については、ディスプレー輝度は25%、ボリュームは50%、動作モードはサイレント、GPUモードはスタンダードという条件でYouTube動画を連続再生したところ、5時間7分49秒動作した。

 ピーク輝度1100nitのミニLED搭載機ということでいつもよりディスプレー輝度を落としたが、もう少し下げても実用的な視認性を得られる。調整すればもうちょっとバッテリー駆動時間を延ばせそうだ。

モバイラーのためのゲーミングノートPCとして 超おススメの一台なのである

 ROG Zephyrus M16 GU604最大のアドバンテージは上位機のミニLED搭載ディスプレーだ。この画質を味わってしまうと、通常バックライトを搭載したモデルには戻れないほどインパクトがある。

 グラフィックス性能も圧倒的で、GeForce RTX 4090は着実にゲームパフォーマンスをブーストしてくれる。クリエイティブ系アプリでもその恩恵を受けられるだろう。

 「AniMe Matrix」はアニメ、画像、テキストで自由にカスタマイズできるので非常に楽しい装備である。軽量ボディーで毎日携帯するのも現実的なROG Zephyrus M16 GU604は、モバイラーのためのゲーミングノートPCとしてピッタリなマシンだ。

 

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