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AirPods Proのノイキャン活用術 イヤーチップ交換も効果的

ASCII.jp / 2024年3月23日 12時0分

イヤーチップ交換も試しながら、AirPods Proのノイズキャンセリング効果を最大化する方法を紹介します

 2024年の春が来ます。通勤・通学の用事も含めて、屋外に出て音楽を聴いたり動画を見たり、ワイヤレスイヤホンを使う機会が増える時期です。電車にバスなど、交通機関を利用する際にはうるさい環境騒音を消してくれるアクティブ・ノイズキャンセリング(ANC)機能を搭載するワイヤレスイヤホンが欠かせません。今回は人気のワイヤレスイヤホン、アップル「AirPods Pro(第2世代)」が搭載するANC機能を上手く活用する方法を紹介します。

ノイキャンを自動調整する「適応型ノイズコントロール」が便利

 AirPods Proが搭載するANC機能は、本体に内蔵する外向き・外向きのマイクで周囲の環境音、および耳の中に発生しているノイズ成分を解析して、それぞれに逆位相の音を生成しながらノイズを打ち消します。リズニングに適した環境を作り出すことで、音楽や映画・ゲームのオーディオの聞こえ方がクリアになります。

 AirPods Proには、内蔵マイクで周囲の環境音を聞くための「外部音取り込み」もあります。歩いたり、身体を動かしながら音楽を聴く時や、周囲にいる人から話しかけられることも想定して、オンライン会議中のコミュニケーション用デバイスとしてAirPods Proを使う時にも外部音取り込みが有効です。

AirPods Proのノイズコントロール設定から「適応型」をオンにすると、環境のノイズレベルに合わせてノイキャンと外部音取り込みのバランスを自動調整します

 第2世代のAirPods Proには、周囲の環境騒音の変化に応じてANCと外部音取り込みのレベルを自動調整してくれる「適応型ノイズコントロール」という機能もあります。さらにイヤホンの設定から「会話感知」を有効にすると、AirPods Proを装着しながら会話を始めた時に、会話感知が起動してオーディオのボリュームを下げ、同時に目の前にいる人の声をマイクで拾いながら声を聞きやすくします。どちらの機能も、AirPods Proを屋外で使う時にコンテンツのオーディオ、または通話音声を「ながら聴き」したい時に便利です。

イヤホンを装着しているユーザーが会話を始めたことを自動検知してくれる「会話感知」

 ワイヤレスオーディオ向けのAppleシリコンである「Apple H2」チップが、ANC/外部音取り込みの切り替えを素速く臨機応変にこなす所がAirPods Proの大きな魅力です。近年は様々なセンサーを内蔵して、AirPods ProのようにANCの効果を環境騒音のレベルに合わせて自動調整する機能を搭載するワイヤレスイヤホンが増えています。

ゼンハイザーのANC機能を搭載するワイヤレスイヤホン「MOMENTUM True Wireless 4」

細分化するノイズキャンセリング機能

 反対に、ユーザーがANCや外部音取り込みの効果をマニュアルで任意の値に設定して、保存した設定値をリスニングシーンに合わせて任意に呼び出せる機能を持つワイヤレスイヤホンもあります。ボーズの「Bose QuietComfort Ultra Earbuds」はその好例です。ただ、年間に多くのワイヤレスイヤホン、ヘッドホンを取材している筆者の手応えとしては、この頃はAirPods ProのようにANCレベルを自動で環境に適応させるワイヤレスイヤホンの方が増えているように思います。

Smart Controlアプリから「風切り音の防止」を選択。内蔵マイクにあたって煩わしいノイズを立てる風切り音が格段に静かになります

 4月を中心に春は風の強い日が多くあります。イヤホンを装着している時に「風切り音」を環境ノイズとして検知した時に、これを重点的に消してくれるハイエンドクラス、またはスポーツモデルをうたうワイヤレスイヤホンが増えています。第2世代のAirPods Proにはこの機能がありません。風切り音はイヤホンに内蔵するマイクの配置など、本体の設計やデザインにより軽減できる場合もありますが、ゼンハイザーの「MOMENTUM True Wireless 4」のように信号処理によって、風切り音をしっかりと抑え込むワイヤレスイヤホンもあります。

コンプライのAirPods Pro専用チップ。AirPods Proの特殊なノズル形状に合わせて設計されています。サイズはS/M/Lが揃っています

AirPods Proに対応する交換イヤーチップも増えている

 AirPods ProのANC機能の効果を最大化するためには、ユーザーの耳のサイズ・形に合ったイヤーチップを選ぶい必要があります。iPhoneユーザーであれば、イヤホンをペアリングすると設定アプリの中にAirPods Proの設定メニューが現れます。こちらを選択して「イヤーチップ装着状態テスト」を実行すると、自分の耳に合ったイヤーチップの大きさを選択して、正しい密閉状態になっているかを確認できます。

AirPods Proの設定画面から「イヤーチップ装着状態テスト」を実行すると、耳のサイズと形に合うイヤーチップが探せます

 人によっては左右の耳のサイズが異なる場合もあります。その際は筆者のように「左側をM、右側をL」といった具合に、左右でサイズの異なるイヤーピースを選ぶ使い方も有効です。

 AirPods Proに対応する交換用イヤーチップを商品化しているブランドもあります。アップルはAirPods純正のイヤーチップを使わないと、ANCや外部音取り込み、適応型ノイズコントロールの正しい効果が得られない可能性があると注意を喚起しています。また先に触れた「イヤーチップ装着状態テスト」はアップル純正のイヤーチップを装着しないと正しい解析結果が得られない場合もあるようです。

 筆者の場合は米Comply(コンプライ)の低反発ポリウレタン素材を使ったAirPods Pro専用チップが、ANCの効果とフィット感的にもとても良く愛用しています。聴感的にもAirPods Proで再生するサウンドの低音が引き締まり、安定する手応えがあります。サードパーティの交換用イヤーチップを活用して、AirPods ProによるANCの効果とサウンドをチューニングしてみてください。

     

筆者紹介――山本 敦  オーディオ・ビジュアル専門誌のWeb編集・記者職を経てフリーに。取材対象はITからオーディオ・ビジュアルまで、スマート・エレクトロニクスに精通する。ヘッドホン、イヤホンは毎年300機を超える新製品を体験する。国内外のスタートアップによる製品、サービスの取材、インタビューなども数多く手がける。

 

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