隅田川とその流域が描かれた作品や美人画揃物など約200点を紹介!「隅田川に育まれた文化 浮世絵に見る名所と美人」展をたばこと塩の博物館(東京・墨田区)で2020年2月29日(土)から4月12日(日)まで開催!
@Press / 2020年2月25日 10時0分
たばこと塩の博物館では、2020年2月29日(土)から4月12日(日)まで、「隅田川に育まれた文化 浮世絵に見る名所と美人」展を開催します。
隅田川は物流や交通の要所でしたが、その周辺には、花の名所、役者の別荘や豪華な造りの料亭があり、粋に着飾る芸者の姿もみられました。“絵になる”題材が豊富な隅田川沿いの風景は、19世紀前半の浮世絵に多く描かれ、美人画や役者絵の背景やコマ絵として描かれたものも数多くみられます。隅田川の近くはまた、絵師の歌川国貞(三代歌川豊国)や歌川国芳といった浮世絵師たちが居住したところでもありました。
天保期(1830~44)末に奢侈禁令を掲げた天保改革が始まると、浮世絵の題材も規制されるようになりました。衣類や装飾品、料亭、別荘、そして浮世絵そのものが取締りの対象になり、遊女や役者の似顔は禁じられました。浮世絵の制作が難しい時代となりましたが、三代歌川豊国や歌川国芳をはじめとする絵師により、禁令に触れないような工夫を凝らした作品が生まれました。
本展は、3つのコーナーで構成します。第一部「描かれた江戸の水辺 隅田川を中心に」では隅田川の景観とその流域が描かれた作品を、第二部「弘化・嘉永期の美人画 国芳・三代豊国の揃物を中心に」では三代豊国と国芳の美人画揃物を、そして第三部「江戸の後」では明治になっても描かれた隅田川と美人などを紹介します。前・後期合わせて200点あまりの浮世絵を展示し、浮世絵の魅力をお伝えします。
画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/205580/LL_img_205580_1.jpg
Photo.01 江戸八景ノ内 隅田つゝみの晴嵐 歌川国貞(三代歌川豊国) 個人蔵[後期(3/24~4/12)展示]
※本展では会期の途中で大幅な展示替えを行います。
■開催概要
名称 :「隅田川に育まれた文化 浮世絵に見る名所と美人」
ヨミ :スミダガワニハグクマレタブンカ ウキヨエニミルメイショトビジン
会期 :2020年2月29日(土)~4月12日(日)
前期:2月29日(土)~3月22日(日)
後期:3月24日(火)~4月12日(日)
主催 :たばこと塩の博物館
会場 :たばこと塩の博物館 2階特別展示室
所在地 :東京都墨田区横川 1-16-3(とうきょうスカイツリー駅から徒歩8分)
電話 :03-3622-8801
FAX :03-3622-8807
URL :https://www.jti.co.jp/Culture/museum/
入館料 :大人・大学生 :100円(50円)
満65歳以上の方(要証明書):50円(20円)
小・中・高校生 :50円(20円)
※( )内は20名以上の団体料金
開館時間:午前10時~午後6時(入館は午後5時30分まで)
休館日 :月曜日
■展示の構成と作品紹介
「描かれた江戸の水辺 隅田川を中心に」
江戸の人々が大川とも呼んだ隅田川は、文字通り江戸市中を流れる最も大きな川で、交通や物資の輸送においても重要な川でした。隅田川やその流域の景色、近くの花名所、そしてこの地域で培われた料亭文化などは、風景画はもちろんのこと、美人画や役者絵においても、背景あるいはコマ絵として描かれました。
このコーナーでは、隅田川を中心に、水辺の様々な風景が描かれた作品を紹介します。合わせて、向島百花園の小さな窯で作られ、当時訪れた人たちに土産物としても人気があった隅田焼も展示します。
Photo.02 東都三十六景 今戸橋 真乳山 二代歌川広重 個人蔵 [後期(3/24~4/12)展示]
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Photo.03 江戸八景ノ内 三廻 歌川国貞(三代歌川豊国) 個人蔵 [前期(2/29~3/22)展示
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Photo.04 当盛春景色 歌川国芳 個人蔵 [前期(2/29~3/22)展示]
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Photo.01 江戸八景ノ内 隅田つゝみの晴嵐 歌川国貞(三代歌川豊国) 個人蔵[後期(3/24~4/12)展示]
https://www.atpress.ne.jp/releases/205580/img_205580_1.jpg
Photo.05 江戸名所之内 むかふ島 三代歌川豊国 個人蔵 [前期(2/29~3/22)展示]
https://www.atpress.ne.jp/releases/205580/img_205580_5.jpg
Photo.06 隅田川花屋敷 梅の図 歌川豊国 個人蔵 [前期(2/29~3/22)展示]
https://www.atpress.ne.jp/releases/205580/img_205580_6.jpg
Photo.07 平岩 歌川国貞(三代歌川豊国) 個人蔵 [後期(3/24~4/12)展示]
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Photo.08 江戸高名会亭尽 本所小梅 小倉庵 歌川広重 たばこと塩の博物館蔵 [前・後期(2/29~4/12)展示]
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「弘化・嘉永期の美人画 国芳・三代豊国の揃物を中心に」
隅田川が江戸有数の行楽地となった文化文政期(1804~1830)を経て、天保期(1830~1844)末には、徹底した奢侈禁令を掲げる天保改革が始まりました。衣類や所持品の素材も細かく規制されるなど、庶民の生活にも立ち入ったもので、隅田川沿いの料亭や別荘、そして当世風俗を伝える一大メディアであった浮世絵も、取締りの対象とされました。厳しい制約を受け、絵師たちは芝居や古典文学の登場人物、着物の柄など無難なテーマにかこつけて当世の美人を描き、美人画への需要に応えました。
このコーナーでは、改革後の浮世絵界を支え、隅田川近くにも居住した歌川国芳と歌川国貞(三代歌川豊国)の美人画揃物を中心に紹介します。
Photo.09 江戸じまん名物くらべ こま込のなす 歌川国芳 個人蔵 [後期(3/24~4/12)展示]
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Photo.10 大願成就有ヶ滝縞 金太郎鯉つかみ 歌川国芳 個人蔵 [後期(3/24~4/12)展示]
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Photo.11 七婦久人 寿老人 歌川国芳 個人蔵 [後期(3/24~4/12)展示]
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Photo.12 江戸自慢程好仕入 しやうぶかは 歌川国芳 個人蔵 [前期(2/29~3/22)展示]
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「江戸の後」
幕末の開国によって外国から様々な文化が押し寄せ、明治になると人々の生活も大きく変化しました。政府主導の文明開化により、それまでの浮世絵は古紙同然の扱いを受け、浮世絵に限らず日本美術の優品が大量に海外流出しました。さらに、写真や新聞が普及すると、即時性で劣る浮世絵は情報伝達手段としての機能を奪われ、次第に需要が少なくなっていきました。しかし、こうした状況にあっても、当時を代表する絵師の楊洲周延(ようしゅうちかのぶ)や小林清親の作品は、世の変化を木版にとどめており、そこでも隅田川を中心とする名所と美人の組合せは健在でした。
このコーナーでは、明治期の浮世絵に描かれた名所と美人を紹介します。
Photo.13 見立十二支 丑 向島牛島神社 楊洲周延 個人蔵 [前期(2/29~3/22)展示]
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Photo.14 見立十二支 戌 神田明神宮参り 楊洲周延 個人蔵 [後期(3/24~4/12)展示]
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Photo.15 向島桜 小林清親 個人蔵 [前・後期(2/29~4/12)展示]
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Photo.16 すみ田川 高橋松亭 個人蔵 [前・後期(2/29~4/12)展示]
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■展示関連イベント
【展示関連講演会】
定員:90名 当日整理券制 会場:3階視聴覚ホール
2020年3月1日(日)
「百花園の遊び方」
講師:佐原 滋元(向島百花園 茶亭さはら亭主)
2020年3月8日(日)
浮世絵随談「別荘で寛ぐ化政期の名優」
講師:新藤 茂(UKIYO-E PROJECT Adviser、国際浮世絵学会 常任理事)
2020年3月21日(土)
「国芳の美人画・見立の楽しさ」
講師:岩切 友里子(浮世絵研究家)
【たばしお講座】
定員:90名 当日整理券制 会場:3階視聴覚ホール
2020年3月28日(土)
「納涼から生まれた隅田川の川開花火」
講師:福澤 徹三(すみだ郷土文化資料館 資料館学芸員)
2020年4月5日(日)
「三囲稲荷の経営と越後屋三井家」
講師:斉藤 照徳(福井県立こども歴史文化館 学芸員)
※展示関連講演会、たばしお講座は、いずれも午後2時から開催。
※参加には入館料が必要です。
※当日開館時より整理券を1名につき2枚まで配布します(配布時に人数分の入館料をいただきます)。
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プレスリリース提供元:@Press
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