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「もしかして私、臭ってる!?」体臭対策を専門家の先生に聞いてみました!

美人百花デジタル / 2021年6月29日 20時45分

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暑くなるとどうしても気になるのが“体臭”。今回は、カラダの部位別におすすめのケア方法を「うるおい皮ふ科クリニック」の院長・豊田雅彦先生にお聞きしました。対策をしっかりとって、夏を迎えましょう♪

 

体臭が気になる夏!おすすめのケア方法を教えてください。

まずはこまめに脇汗を拭くことが大事です。発汗時には自分の皮膚に合った、脇汗と匂いを同時にケアする殺菌・防臭作用のある制汗剤(汗拭きシートなど)、発生した臭いを吸着する消臭剤(酸化亜鉛・酸化マグネシウムなど)、皮脂の酸化を抑える抗酸化剤(ビタミンEなど)・衣類を汗や黄ばみから守る汗取りパッドなどを有効活用しましょう。他にも、雑菌の巣になりやすい腋毛を処理(医療レーザー脱毛など)するのも対策方法になります。

体臭全般

汗をこまめに拭くことから始めてください。制汗剤・デオドラント剤も有効活用するのも体臭対策になります。

汗を落とすたびにシャワーを浴びることもあるでしょう。シャワーは1日に何回浴びても大丈夫ですが、皮膚の乾燥や荒れを防ぐために洗浄剤の使用は1日に1回にしましょう。低刺激性の洗浄剤でも殺菌成分を含むものなら消臭効果が確認できます。洗浄剤は十分に泡立てて擦らず優しく洗いましょう。臭いの気になる部位やしわが多く汗や汚れが溜まりやすいところを入念に洗いしっかりと濯ぎましょう。頭は皮脂が溜まりやすく臭いを発しやすい場所です。なので、頭髪は濡れたままにすると雑菌が繁殖して臭いが出やすくなりますしっかり乾かしてから就寝するようにしましょう。

食生活の改善をすることも体臭対策につながります。肉類、バター、チョコレートなど動物性タンパク質や脂肪の多いものは体臭を強くする原因に。量を控えましょう。体臭を抑える食品として挙げられるのが野菜、きのこ、ヨーグルトなどが挙げられます。積極的に食事に取り入れていきましょう。

生活習慣が原因で体臭が発生する場合もあります。疲れが溜まるとジアセチルという臭い成分が発生し、疲労臭がでます。疲れを溜めないように気をつけましょう。また、強いストレスを受けると皮脂の分泌が活発になり体臭に繋がってしまう場合もあります。無理なダイエットをすることで体臭が発生する場合もあります。バランスの良い低カロリーの食事と適度な運動によるダイエットを心掛けてください。

病気が原因として体臭が発生していることもあります。病例として、脂漏性皮膚炎、化膿した皮膚病(とびひ等)、糖尿病(アセトン臭)、甲状腺機能亢進症→皮脂分泌亢進、中枢神経障害(パーキンソン病など)→皮脂分泌亢進、魚臭症候群(トリメチルアミン尿症)、呼吸器疾患、胃腸疾患、肝臓・腎臓の機能低下などの病院が挙げられます。周りの人から「変な臭いがする」と言われたり、今までとは違う体臭を感じたり、体調不良と共に体臭が気になったら、医師に相談してください。

特に夏は汗の量が多く靴や靴下で密閉されて高温多湿になるので臭いの原因になります。

・足対策(汗、角質、雑菌)

(1)毎日洗浄剤で洗う。運動などで足汗を多くかいたら1日何回洗っても良い。指の間や爪も含めて足首から下を満遍なく洗う。

(2)踵が厚く硬いなど足裏に角質が堆積している場合は剥がれ落ちた角質に雑菌が繁殖することにより匂いが生じるので、専用の角質リムーバーややすりで適度に取り除く。

(3)汗をかいたらこまめに拭く。フットシートを外出時は携帯する。

(4)消臭アイテム(スプレー、クリーム、パウダー)を取り入れる:制汗・殺菌・抗菌・消臭などの効果を有するデオドラント製品の活用。

・靴、靴下、ストッキング対策

(1)雑菌の繁殖防止のため複数の靴を日替わり・ローテーションで使用する。通気性の良いデザインを選ぶ。

(2)靴下は通気性・吸湿性の良いものを選び、汗をかいたらこまめに履き替える。

(3)靴の中敷(インソール)を使い毎日交換。

(4)通気性の悪いストッキング(ナイロン、ポリエステルなどの化繊)は蒸れやすいが、足裏部分など汗をかきやすい部分が吸湿性の高い素材(綿など)で作られていたり、汗取りパッドが付いているなど工夫されている製品もある。

体臭をおさえられる施術や日常のケアを教えてください。

脇の臭い

医療機関では外用薬として塩化アルミニウム液やソロピロニウム臭化物ゲル(原発性腋窩多汗症に保険適応)、内服薬(プロパンテリン臭化物、漢方薬)、ボツリヌス毒素の皮内注射、汗腺を一括して摘出・除去する手術療法などがある。

足の臭い

血行が悪くなる(足がむくんでいる時)と、アンモニアを多く含む汗が出て悪臭がする(疲労臭)。

(1)太腿の付け根のあたりを、軽く叩いてリンパの流れを良くする、入浴時に浴槽で揉んでマッサージするなど。(2)寝るときに脚を少し高めにして(座布団1枚程度で良い)むくみとその日の疲労を取る。

口臭

(1)口腔内を清潔に保ち歯垢を除去して細菌の増殖を抑える。就寝前、寝起きおよび食後は丁寧に歯を磨く。舌苔が多く付着している場合は舌磨き。マウスウォッシュ・マウススプレーなど口臭ケア製品を効果的に使用。

(2)こまめな水分補給を。口腔内の乾燥防止。ガムを噛んで唾液の分泌を促す。

(3)生活習慣の改善を。偏った食事を改め、アルコール・煙草を控える。

(4)胃腸の調子が悪いと口臭の原因になり得るので、胃腸の調子を整えること。

臭いのツボケア

汗をコントロールして体臭ケアだけでなく他の付加効果も期待できる。ツボを押すときの効果的なポイントは、息をゆっくり吐きながら指で5~10秒かけてゆっくり刺激し、少しゆるめた後、同じところあるいはすぐ近くを押すことを繰り返す(5回位が目安)。

(1)合谷(ごうこく):緊張して汗をかいた時などに有効(自律神経を整えてリラックス、代謝を整えて発汗を正常化)で、手の甲側の親指と人差し指の間にある。

(2)大包(だいほう):顔汗・脇汗など上半身の発汗に有効で、腕を軽く組んだ時に、中指が体に当たる6番目の肋骨のすぐ下のくぼみ。舞妓さんが夏に着物を着ていても汗をかきにくいのは帯でこのツボを締めているからとも言われる。

 

その他、体臭ケアのアドバイスを!

夏になり汗をかく季節になると体臭が気になる人も多いのではないでしょうか? 体臭は主に皮膚の雑菌によって汗・皮脂・角質に含まれる成分が分解され、発生した揮発性成分(ガス)が不快に臭うものです。

これまで数百種以上の体臭の成分が確認されています。ここで体臭ケアを考える上での基本事項をまとめました。これを知っておけば、部位別の体臭の特徴や主にケアすべきポイントが非常にわかりやすくなりますよ。まず、“体臭=汗+皮脂+角質(頭皮ではフケを含む)+雑菌(皮膚常在菌)によるガス”と頭に入れておきましょう!

(1)汗腺には2種類(エクリン汗腺とアポクリン汗腺)あり汗の性質・汗を出す仕組みが異なります。エクリン汗腺はほぼ全身に分布(特に手のひら足の裏に多い)しており主に体温調節のための汗で99%以上が水分。無臭だが多汗状態では雑菌の影響などで時間が経つと臭いやすくなります。アポクリン汗腺はおもに脇や性器周辺などにあり、汗にはタンパク質や脂質など、独特のニオイの下になりやすい成分を多く含み雑菌の影響を受けやすく臭いが強くなりやすい傾向にあります。

(2)皮脂は毛包に付着した皮脂腺由来で毛穴から皮膚表面に分泌されます。皮脂と汗が混じった皮脂膜は皮膚の保護成分として重要。頭皮には大量の皮脂が存在することを知っておいてください。

(3)角質は皮膚の最外層にある細胞で皮膚の保湿に重要な役割を果たします。角質層が最も厚いのは足底であり生まれ変わりが遅いため古い角質が堆積しています。通常角質はターンオーバーのサイクルで剥がれ落ちます。ちなみに「垢(あか)」とはこの剥がれ落ちた角質と皮膚分泌物が混じり合ったものであり高温多湿の状況下ではふやけて雑菌のエサとなりやすいです。

(4)皮膚表面には雑菌が30種類以上、1兆個以上の常在菌が付着しています。菌が皮脂や汗などを分解・代謝してできた物質が体臭に繋がります。皮膚常在菌の種類は善玉菌(表皮ブドウ球菌など)、日和見菌(アクネ桿菌など)および悪玉菌(黄色ブドウ球菌など)があります。

以上をまとめると“体臭=垢+雑菌のガス”となるので、部位によって独特の臭いを発する体臭のケアは雑菌の除去は共通で、垢を構成する主成分により決まります! したがって、代表的な体臭部位の特徴に基づくケアの作用点は、全身の体臭ケアに共通する雑菌の除去(殺菌)以外、以下のようなことが大事になります。

主な臭いの成分は3-メチル-2-ヘキセン酸。アポクリン汗腺が多いのが臭いの主原因です。したがって制汗と汗に含まれる成分の調整(主に食生活の改善)や嗜好品(煙草など)の排除が臭いケアの主体。

主な臭いの成分はイソ吉草酸(アルデヒド)。エクリン汗腺が多いことと、角層が厚いことが臭いの主原因です。したがって制汗と角質管理がケア必要です。足底には毛が生えていないので毛に付着して存在する皮脂腺がなく、足底の臭いケアに皮脂は無関係になります。

頭皮

主な臭いの成分はアルデヒド酸や脂肪酸など。皮脂腺が最も多いことと、フケが発生しやすいことが臭いの主原因です。したがって皮脂の抗酸化とフケの管理(適切な洗髪)が大事です。なお毛髪が周囲の臭いを吸着・凝集させることも忘れてはならない。

このように、体臭の気になる部位により「何が臭いの最大の要因?」そして「だからどういうケアが最も効果がある?」と考えていくプロセスこそが、体臭ケア最大のポイントです。先にまとめた部位別のケアを、このような視点から見直して、さらに自分なりに最適な臭いケア方法を考え直してみてください。

教えてくたのは

「うるおい皮ふ科クリニック」院長豊田雅彦先生

1964年、長野県生まれ。
1990年、富山医科薬科大学(現・富山大学)医学部卒業。同大学皮膚科学講座に入局・研修医。
1996年、米国ワシントンDCで開かれた国際会議である研究皮膚科学会議年次総会で「色素細胞と神経の接着」にて最優秀研究賞を共同受賞。
2002年、パリで開かれた国際皮膚科学会で「アトピー性皮膚炎のシクロスポリンによるかゆみの抑止効果機序」の発表にて臨床部門最優秀賞を単独受賞。
2004年、米国マイアミで開かれた国際皮膚科学会で「抗アレルギー剤がかゆみを抑える新たなメカニズム」の発表にて研究部門最優秀賞を単独受賞。
2005年、うるおい皮ふ科クリニックを開業。
かゆみをなくすことをライフワークに掲げ、患者さんが希望を持てる診療に日々尽力。現在までに2,000以上の医学論文・医学専門書を執筆。また、国内外で年間最多250以上の講演会・学会発表・保健所指導を行う。受診患者の99%(年間約3万人)の症状を軽減〜消失に導いた、世界有数の皮膚病・かゆみのスペシャリスト。

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