1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

スマホ依存の人、要注意!画面の見すぎで引き起こされる症状を医師に伺いました

美人百花デジタル / 2021年9月21日 19時45分

写真

生活に欠かせないスマートフォン。肌身離さず使用している人が多いのではないでしょうか? しかし、長時間使用すると目には大きな負担がかかります。今回は「医療法人社団かわな眼科」院長・理事長・眼科専門医・医学博士の川名啓介先生にスマホを使用することで目にどのような症状が出てきてしまうのか尋ねました。

 

スマホ依存による眼精疲労の主な症状を教えてください。

最近なんでもスマホでできるようになってきています。LINEで連絡をする、ネットを見る、YouTubeで動画を見る、SNS(インスタグラム、ツイッター、ティックトック、Facebookなど)を眺める、漫画を読む、さらには買い物や健康管理までも、スマホ1台で済ませるようになってきています。ついつい時間を忘れて没頭してしまいます。試しにスマホのスクリーンタイムを見てみると、思っている以上に長く使用していることがよくあります。スマホの使用時間が長くなることにより眼精疲労を起こすことも。

眼精疲労とは、目の疲れから始まって、肩こりや頭痛、自律神経の乱れなどの他の症状までもを慢性的に生じる状態です。長く続く体の症状から、うつなどの精神症状を起こすこともあります。単純な目の疲れであれば、一晩寝るとだいたい回復しているものですが、一旦眼精疲労の状態になるとなかなか改善することが難しくなります。

そのほかスマホ老眼と言って、普通の老眼は40代から感じるのに比べて、10〜20代からピントを合わせる力が落ちてしまって、近くも遠くもはっきり見えない状態になることもあります。スマホの長時間使用と急性内斜視(急に発症する寄り目でものがダブって見えてしまう)の関係も指摘されています。スマホは手軽にたくさんの情報を得られて、かつ見る距離も他の電子機器よりも近く、使う時間も仕事とプライベート両方にまたがることが多いため、眼精疲労を引き起こしやすくなっています。また夜間にスマホを使うと画面からのブルーライトにより視床下部が刺激されて、日内リズム(サーカディアンリズム)が崩れてしまい、これにより睡眠障害や自律神経の乱れを起こしやすくなってしまいます。

眼精疲労の治療方法を教えてください。

眼精疲労の一番有効な治療は、近くを見る時間を減らすことです。しかし、スマホは現代社会では手放せないアイテムとなっているため、使用時間を減らすことは容易ではありません。30分見たら5分は休憩する、というようにタイマー機能を使うなどしてルールを決めると良いでしょう。

その他、十分な睡眠も大切です。眼精疲労とともにドライアイがある場合もあるので、スマホを使う時間を減らしても症状がとれない場合には、眼科専門医を受診して診察を受けることをお勧めします。ドライアイがあったり、コンタクトレンズや眼鏡の度数があっていないこともあります。これらに対してはドライアイ用の目薬を使用したり、適切な度数のコンタクトレンズや眼鏡の使用で眼精疲労の症状が軽減できることがあります。いずれも眼科医に相談すると良いと思われます。

眼精疲労を予防する方法を教えてください。

前述のように、スマホの使用時間を短くすることが何より大切です。ただし、スマホはものすごく便利で依存性が高いものです。意識的に他のデバイス(テレビやPC、本など)で代替できるものはそちらを利用することで眼精疲労の予防が可能です。
他にも、コンタクトレンズを使用している方は、1年以上使用していると度数が合わなくなっていることが多々あります。大人になっても度数が変わることは多かれ少なかれ起きるものです。自分では異常を感じなくても相対的に度数が強すぎるコンタクトレンズを使用すると、眼精疲労を引き起こしやすくなってしまいます。そのため、通常コンタクトレンズをネットで買う方も最低年に1回は眼科専門医の診察を受けると良いと思われます。ちなみに本来の受診間隔おすすめは3ヶ月に1回の眼科受診です。ドライアイやアレルギー性結膜炎などの病気も見つかることもあります。

寝室にスマホを持ち込まないようにすることも有効な手段です。寝る前1時間にスマホを使用すると、睡眠リズムが崩れやすくなり、眼精疲労を引き起こしやすくなってしまいます。動画などを見ているとあっという間に1時間くらい経ってしまいます。早寝早起きで体のリズムを整えることで朝食もおいしく食べられ、お肌の調子も良くなり、疲れにくくなります。

その他なにかアドバイスがあれば教えてください。

スマホは現代社会において、必要不可欠なものになっています。しかし、便利な反面、使いすぎると、眼精疲労から体の不調も引き起こすという欠点もあります。体の不調のみならず、SNSの見過ぎでうつ傾向になる可能性も指摘されています。それらのことを理解して、適度な距離を置いてスマホを使用することで、内面も外面も素敵に過ごすことができるのではないでしょうか。スマホ以外の趣味、例えばエクササイズや料理、自然と触れ合うことなどは目の緊張を解きほぐして、さらに気持ちもリフレッシュするためにおすすめです。

教えてくれたのは

「医療法人社団かわな眼科」院長・理事長・眼科専門医・医学博士 川名啓介先生 

1999年筑波大学医学専門学群卒業。筑波大学附属病院、日製日立総合病院、総合病院土浦協同病院勤務を経て、2006年から筑波大学大学院 人間総合科学研究科の講師になる。2009年千葉県松戸市でかわな眼科を開設。“快適な眼で、人生に潤いを“を目指し、患者さんにわかりやすい医療を提供することを目指している。専門分野は、白内障、緑内障。

公式HPはこちら

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください