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複雑性PTSDとは?精神科医に症状や原因について聞きました

美人百花デジタル / 2021年11月15日 20時0分

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近頃、注目を集めている「複雑性PTSD」。原因やどのような症状なのかを、医学博士であり「日本ブレインケア・認知症予防研究所」代表理事・所長の今野裕之先生に聞きました。

 

複雑性PTSDとはどのような症状か教えて下さい。

感情のコントロールが難しくなり、終始イライラしたり、怒りが爆発したり、自分を傷つけたくなったりします。また、自分の心が受け止めきれない体験から心を守るため、意識状態に変化が起こり、記憶が欠落したり、現実感を失ったりすることがあります。さらに将来に対して希望を持ちづらくなる、無力感や孤立感を感じやすくなる、他者に対する不信感を持ってしまって引きこもってしまうといった症状も現れます。

複雑性PTSDの原因を教えて下さい。

長期的に他者から支配されるような状態に置かれ、身体的虐待や性的虐待を含むトラウマを繰り返し受けるような体験が原因となります。

複雑性PTSDの治療法を教えて下さい。

まずは患者さんが安心できるような環境を確保しなければなりません。治療自体も慎重に行わなければ患者さんにとって新たなトラウマを作ってしまうことがあります。十分な信頼関係が構築できた上で、カウンセリングを主とした治療が行われます。カウンセリングの内容はその人の状態や希望によって変わってきますが、トラウマの後に生じる心身の変化や不調とその対処法、リラックスの方法、考え方の調整、気分の調整などについて学び、今後の生活の課題などについて話し合うと言ったことが行われます。必要に応じて抗うつ薬や抗不安薬などの薬物療法が行われることもあります。

複雑性PTSDに気付く“特徴的な症状”を教えて下さい。

表に出ている症状だけで複雑性PTSDと判断することは専門家でも大変難しいことです。身近に悩んでいる人がいたら、医療機関に相談することをすすめてみてください。

 

教えてくれたのは

(社)日本ブレインケア・認知症予防研究所 代表理事・所長 今野裕之さん

博士(医学)、精神保健指定医、精神科専門医、認知症診療医、抗加齢医学専門医。順天堂大学大学院卒業。より根本的な認知症治療を実践するためブレインケアクリニック開院。各種精神疾患や認知症の予防・治療に栄養療法やリコード法を取り入れ、一人ひとりの患者に合わせた治療を開始。認知症予防の普及・啓発活動のため日本ブレインケア・認知症予防研究所を設立。著書に「最新栄養医学でわかった! ボケない人の最強の食事術(青春出版社)」、その他監修など多数。

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