the「燃費」スズキの隠れた注目株!? 軽二スクーター「バーグマン200」の燃費と走りの実力は?
バイクのニュース / 2020年6月9日 13時0分
排気量125ccや150ccクラスに注目が集まるなか、250ccスクーターよりもリーズナブルで走りに死角ナシ、と評判のスズキ「バーグマン200」。その実力、燃費を検証しました。
■ついに登場!? 軽二輪スクーターの実力モデル!
街での目撃率が高いスズキの軽二輪スクーター「バーグマン200」は、250ccスクーター要らずの加速性能と実用性、150ccクラスにはない走りの余裕、そして53万3500円(消費税10%込み)という価格など、玄人好みの魅力が詰まっています。
そのカタログには、2人乗り60km/h走行の定地燃費値が36km/l、WMTC(カテゴリー2-2)が30.3km/lとなっています。
さて、実際の燃費はどうなのか? 木更津をスタートし、房総半島を巡るいつものルートに連れ出しました。距離、燃費は、メーター表示のトリップと平均燃費計の数字を記載しています。
■都内の走行環境、独自の快足設計で好燃費とはならず
朝、外苑周辺を出発し、青山通り、皇居、銀座を抜け晴海方向へ。このルートは流れは悪くないものの信号が多く、赤信号の停止時間が長いのが特徴です。
都心でも活躍する姿をよく見かけるスズキ「バーグマン200」
出発直後、流れの良い青山通りでは32km/lまでスッと数値が伸びました。その反面、信号待ちのアイドリングでは刻々と数値が下がります。発進でビュンと加速する力強さはウワサどおりですが、またその反面、発進時、常にCVTミッションと遠心クラッチがつながるのが4000rpmから4500rpm以上、ぐわっと加速が始まるのが5000rpmから6000rpmあたりから、渋滞時に数メートル動かす時、そろりと動かしたいけど、エンジンを余計に回しているようでもったいない気持ちにもなります。
3000rpmでスルスル動き出してくれたら、と願うのは燃費計測時特有のわがままかもしれません。市街地を13.9km走行した結果は29.7km/lでした。
■番外編、流れの良い幹線道路を31.1km走ってみたら燃費が……
the「燃費」の計測スタート地点となる木更津へ向かう途中、高速道路ではなく湾岸線沿いの国道357号線を走ってみることにしました。いわゆる流れが良い一般道であれば、どの程度数値に影響がでるのか気になったのです。
スズキ「バーグマン200」カラー:ブリリアントホワイト
その結果は43.5km/l(!)と、いきなり定地燃費値超え。速度的にも似たようなものであり、2人乗りより燃費が良い、という結果を確認できました。
■巨大なスクリーンの恩恵、高速道路では150ccクラスにはない余裕の走り
大きなスクリーンを装備する「バーグマン200」は高速移動がすこぶる快適です。10リットルのタンク容量があるだけに、1リッターあたりこれだけ走れば航続距離は充分だと感じました。
スズキ「バーグマン200」カラー:ブリリアントホワイト
往路、千葉県の木更津で給油後、袖ケ浦インターから館山道「富浦IC」までの区間では制限速度が80km/hから100km/h、そして70km/hとなります。この区間では横風、向かい風が強く、54.2km区間では36.6km/lという結果になりました。
復路の館山道「富津中央IC」から「木更津金田IC」までの区間では制限速度が100km/hから80km/hとなり、登坂区間も含みます。追い風もあり、結果としてこの25.5km区間では40.0km/lという結果になったと考えます。
また別の機会に120km/h制限の高速道路も走ってみました。その速度では余裕こそないものの、巡航性能は充分。登坂車線を80km/h、上り区間で制限速度100km/hまで加速し、それを維持することも簡単です。150ccクラスだと、100km/hは出るけれど、上り坂、向かい風では速度維持が難しい経験をしたので、その差が意外と大きいことを知りました。
■ツーリングシーン(快走路)でこそ本領発揮!? ただのコミューターではない……
館山道南の終点「富浦IC」から内陸ルートで房総半島南端へ。そこから海岸線を回り、国道411号経由で大山千枚田へ向かいます。
ツーリングルートに設定した房総半島最南端エリアにて
紅葉ラインを経由して館山道「富津中央IC」まで116.5kmの区間は信号が少なく、適度にアップダウン、カーブがあり、景色の変化を楽しめるルートです。バーグマン200はパワー不足を一切感じさせず、余裕のツーリングを楽しませてくれます。
カーブの手前など減速をする時、頼りになるリアブレーキのお陰でアップダウンを走るのが楽しめるし、ほどよい走りを堪能してこの燃費。ツーリング(快走路)もお得意科目です。116.5km走り、41km/lを記録しました。
■なるほどハナマルなスクーター、燃費性能も文句ナシ!
バーグマン200の重箱の隅をつつくとすれば、アイドリング時の振動(信号待ちの時、自然と前後のブレーキを握り、シートにくるこの振動を避けるクセがつきました)や、片手でカチっと簡単に締めにくい燃料キャップ、サイドスタンドで壁際に停めると、車体の傾きでシートが開きにくく荷物が取り出せない、ライディングポジション的に、高めのフロアボードに低いシート高の相関で、お尻に体重がかかり、身長183cmの私(筆者:松井勉)の体格では時間とともにお尻が痛くなるのが玉に瑕でした(フロアボードのカットもあり足付き性は最高!)。
ツーリングルートに設定した千葉県の大山千枚田にて
細かな不満はそのどれも慣れと工夫でやり過ごせるレベルだったので、才能豊かな「バーグマン200」のネガティブポイントにはならないでしょう。
■スズキ「バーグマン200」燃費結果
総合評価:☆☆☆☆☆(ホシ5つ)
総走行距離:345.3km
市街地:29.7km/l
高速道路:36.6km/l(追い風では40.0km/l)
快走路:41km/l
※ ※ ※
the「燃費」テストの総走行距離345.3kmの総平均でも39km/lで纏めたあたりはさすがです。文句なし、ホシ5つです。
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