道路の素朴な疑問！道路はなぜ穴が空く・陥没する？

バイクに乗っていて、道路に穴が空いているのを目にしたことのあるライダーもいるでしょう。大きさは大小さまざまですが、小さい穴だとうっかり見落として上を走行、タイヤがパンクしてしまった！なんて可能性もゼロではありません。そもそもなぜ、道路に穴が空くのでしょうか。

■パンクの原因にもなってキケン！道路上の”穴”はなぜできる？

　バイクに乗っていて、道路に穴が空いているのを目にしたことのあるライダーもいるはずです。また、時には住宅街の幹線道路、駅前などの道路で走行できないほど大きな穴が空き、”陥没”してしまったというニュースを耳にしたこともあります。

小さい穴の場合、気づかず穴の上を走行してしまいタイヤがパンクしてしまう危険性もある

　走行中に気づいて避けられれば良いものの、例えば小さい穴の場合、気づかず穴の上を走行してしまいタイヤがパンクしてしまう…という危険性もあり非常に危険です。

　では、そもそもなぜ道路に穴が空いたり陥没したりするのでしょうか。

　アスファルト道路の表面に生じる1cm〜10cmほどの穴は正式名称を「ポットホール」といいます。ちなみに「かめ穴」「甌穴（おうけつ）」と呼ばれることもありますが、こちらは打ち寄せる波の力や水滴などによってできる穴を指している場合が多いようです。

　バイクでポットホールの上を走行してしまうと前述のようにタイヤがパンクしてしまう危険性があります。パンクしたまま走行を続けると、ハンドルが取られやすくなって安全に走行することができなくなります。またパンクが悪化するとホイールにまでダメージが及び、修理費用がかさんでしまうことは想像に難くありません。

　さらに走行の勢いによってアスファルトが飛散し、走行した車両や通行人、後続車両などにぶつかってしまい車両に傷がついたり、バランスを崩して転倒してしまう可能性もあるでしょう。

　ポットホールの主な原因は大型車両の通過によって道路が負荷を受けたり、排水不良によって道路が乖離を引き起こしたりすることとされています。特に大型車両の交通量が多いと道路への負荷が大きくなるため、劣化が早くなるといいます。

劣化によってアスファルトがひび割れたところへ雨水などの水分が浸透することで、アスファルトの混合物が乖離してポットホールが発生することもある

　また、劣化によってアスファルトがひび割れたところへ雨水などの水分が浸透することで、アスファルトの混合物が乖離してポットホールが発生することもあります。

　ちなみに道路の形状によっても、ポットホールの発生しやすさに影響を与えるようです。例えば山道などに多いワインディングロードやカーブでは、車両はほぼ同じ轍の上を通ることになります。

　交通量・荷重が増えれば増えるほど路面の変形が促進されるため、その分道路の損傷や劣化も早まるというわけです。またカーブの他にも交差点・信号の近くなど車両が発進と停止を繰り返す場所、つまり渋滞が発生しやすい道路も、ポットホールが発生しやすい場所として挙げられます。また「凍結融解作用」により、東北地方や北陸といった雪国でも発生しやすい傾向にあるようです。

ちなみに道路の陥没は、道路に埋め込まれた埋設管の老朽化が原因である場合がほとんど

　ちなみに道路の陥没は、道路に埋め込まれた埋設管の老朽化が原因である場合がほとんどです。埋没管が老朽化することで継ぎ目に隙間ができたり穴が開いたりすることで、周辺の砂や土が吸い込まれてしまえば埋没管の周囲に空洞ができます。

　当たり前のことではありますが、空洞が大きくなれば道路の地盤が支えられなくなってしまいます。こういった道路を車両が行き来することで、道路が陥没するというわけです。

　なお国土交通省の公開する資料によれば、令和3年度の道路の陥没発生件数は直轄国道で118件、都道府県で1012件、市町村では8837件発生しているといいます。

　陥没はまだしも、ポットホール上を走行しないよう注意しながらの走行を心がけましょう。

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　街中でポットホールを見かけたら、そこは交通量の多い場所である可能性が高いでしょう。穴が空いている場所は今まであまり気に留めたことがないかもしれませんが、ポットホールの発生を指標にすれば、その場所がどのような場所なのか理解が深まるかもしれません。