モチュールが「300V FACTORY LINE」を10年ぶりのフルリニューアル！ ロード・オフロードの両方に特化したオイルへ

2024年3月22日モチュールが、同社のラインナップするレーシングオイルの代名詞、「300V FACTORY LINE」のフルリニューアルを発表しました。

■伝説はさらなる高みへ

　モチュールがラインナップするレーシングオイルの代名詞「300V FACTORY LINE」のフルリニューアルが発表されました。

　同製品のフルリニューアルは、10年ぶりとなります。

フルリニューアルが発表されたモチュール「300V FACTORY LINE」

　モチュールはフランスに本社を置き、潤滑油ビジネスを開始してから、170年以上の歴史を誇る潤滑油専業メーカーです。

　世界初の自動車用マルチグレードオイルや、100％化学合成オイルをいち早く発売し、ジェットエンジンに使われるようなエステという化合物もいち早くエンジンオイルに取り入れました。

　同社のエンジンオイルに投入されているのは、モータースポーツにより培われたもの。チーム「ヨシムラ」を筆頭に、世界のトップレースで実績を残してきた信頼性の上に成り立っています。

　そんな世界のトップカテゴリで磨き抜かれた「300V FACTORY LINE」がこの度、生まれ変わります。

　新しい300Vの特徴として、総合的な性能が高められたことはもちろん、ひとつ一つのレースシーンに応えていく中で、それぞれに使用状況がまったく違うオンロードとオフロードについて、性能を完全に分離。

　その結果、300Vに用いられているエステルコアテクノロジーと、そこに用いる添加剤のふたつを徹底的に見直し、オンロードとオフロードそれぞれの開発を分けて実施したといいます。

東京モーターサイクルショーのヨシムラブースで行われたモチュールの新製品発表会の様子

　まず、ロードレーシングシリーズはエステルコアテクノロジーそのものが持っている、エンジンを保護する性能や、摩擦力を下げて出力を出していく性能に対して、原料一つひとつの与える影響を吟味。

　新しいエステルコアテクノロジーとして、作り上げられました。このエステルコアテクノロジーの向上により、エンジン保護性能が格段にアップ。その取り分を低摩擦性能に振り分けることで、特にエンジンレブの高い、最高出力が出るあたりの所での、究極のエンジンレスポンスと加速性能が実現されています。

東京モーターサイクルショーのヨシムラブースで行われたモチュールの新製品発表会の様子

　そしてオフロードシリーズでは、ライダーからのフィードバックを丹念に拾い上げ、ライダーに即したエンジンレスポンスを具現化すべく、原料一つひとつの影響を丹念に調べて作り上げられました。

　そのため、今回新たに登場したオフロードシリーズは、オフロード専用設計のエステルコアテクノロジーとなっています。

　添加剤についても、ロードレーシングシリーズ同様、大幅な見直しがおこなわれました。

　ジャンプをしてから路面に接地するタイミングや、でこぼこ道が続くコースなどではクラッチに大きなトルクがかかり、トルクが常に変動する事になります。

　そんな、クラッチプレートに大きな力がかかる所でクラッチが滑る事なく、余すことなく動力を伝えられるよう、クラッチ滑りを極力抑え、パワーロスを抑える事で、ライダーの意のままにバイクが進むという設計が実現されています。

　それにより、オフロードシリーズではクラッチのトルク容量をロードレーシングシリーズよりもさらに高める事に成功。それにより、大きなトルク変動がある中でも、効率よくエンジンのパワーを、タイヤを通して地面に伝える事が可能となりました。

　今回のフルリニューアルにより、「300V」はオンロードとオフロードのどちらにも対応できる製品となりましたが、決してレースに特化したものではなく、一般ユーザーがそれぞれの用途に応じて選択できる、幅広いバリエーションを設定。

　ユーザーがそれぞれに最適な物を選択する事で、これまでにないライディングエクスペリエンスを感じられる製品となっています。

　発売は2024年4月中旬で、価格（消費税込）は1Lボトルが4400円、20L缶が8万8000円、60L缶が26万4000円です。