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板垣李光人、22歳の美学 「好きのエネルギーで届けるのみ」

シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年4月21日 7時15分

 大河ドラマ「青天を衝け」(2021)の徳川昭武役、「どうする家康」(2023)の井伊直政役など、凜とした美しさを放つ役柄にふんして唯一無二の存在感を発揮してきた俳優の板垣李光人(22)。夢枕獏のベストセラーシリーズを原作にした映画『陰陽師0』(公開中)では、主人公の安倍晴明(山崎賢人※崎は「たつさき」)に興味を抱く帝を気品たっぷりに演じて観る者をくぎづけにする。俳優としてはもちろん、ファッションやアートにも造詣が深く、多様な表現の可能性にチャレンジしている彼が、仕事の美学を語った。

高貴なキャラクターがハマる秘訣は?

 本作は、シリーズ累計発行部数680万部を超える夢枕獏の小説を原作に、平安時代に実在した呪術師・安倍晴明が陰陽師になる前の知られざる学生時代を描くオリジナルストーリー。『K-20(TWENTY) 怪人二十面相・伝』『アンフェア』シリーズの佐藤嗣麻子が監督・脚本を務めた。

 板垣が演じる村上天皇は、醍醐天皇の第14皇子として生まれ、兄の朱雀天皇崩御により即位した。雅びで涼やか。そしてどこか艶やかな帝だ。板垣は「『青天を衝け』では徳川昭武を演じさせていただいたのですが、この作品でさらに上の位の役をいただけた。とうとう一番上まで来たなと思いました(笑)」とお茶目な笑顔をのぞかせながらオファーを受けた際の心境を振り返り、「もともと呪術や陰陽師の世界が好きだったので、こういった作品の一部になれるという喜びもありました。一方で國村隼さんなどたくさんのベテランの方々がいらっしゃる中で、一番上に立つ帝を演じるという緊張感もありました」と身が引き締まる思いもあったという。

 指の先まで帝らしさを宿らせた板垣。役づくりでは帝のいる場所や、内面についても掘り下げた。「帝というと、本来は御簾の内側にいる人ですよね。映画ではもちろん顔をはっきりと映すことになりますが、それでも御簾の内側にいるような、一つ何かを隔てているような、周りとは違う時間や空気が流れている雰囲気を出せたらいいなと思っていました」と多くの人に囲まれながらも、彼らとは離れた場所にいる「圧倒的な存在」であること、それゆえの「絶対的な孤独」も胸に刻んだ。「これまで僕が演じてきた役柄も、身分が高いからこその哀愁や孤独を背負っていると思います。優雅さもそういったところから生まれるのかなと感じたりもしています」

 板垣が帝役でイメージしたのは「浮雲」。周囲とは違った時間が流れていることを表すために「所作やまばたきなど、全体的にゆっくりとするように心がけた」そうで、「衣装には軽やかな生地が使われていたので、袖をさばいたりするとふわりと動いてくれるので、それもゆっくりとした動きに繋げることができました。また帝は後ろにきらびやかな美術を背負っているので、そういったセットも助けになりました」と豪華な衣装や美術、セットを作り上げたスタッフに感謝する。

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