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「ウルトラマンアーク」辻本貴則監督、初回3話で狙った“パターン崩し” 継田淳と挑む新機軸満載のウルトラマン

シネマトゥデイ 映画情報 / 2024年7月20日 10時0分

 そんな継田について、辻本は「何より描きたいキャラクター像についての『こうだよね』と言う共通項がいっぱいあったんです。そういう同じ感覚の持ち主と組みたかった」と起用の理由を明かす。

 二人で作品世界を構築していく中、ウルトラマンアークに変身する主人公・飛世ユウマ(戸塚有輝)と石堂シュウ(金田昇)の「バディもの」がひとつの軸に据えられた。第1話から第3話を通じては、今後への布石として、ユウマとシュウの場面が設けられており、とりわけ第3話のラストは、そうしたニュアンスを強く感じさせるものとなっていた。シュウについては、作品の背景としての防衛隊を登場させることが決まった際に、SIKPと防衛隊を繋ぐ人物として設定され、SKIPに常駐しているものの、地球防衛隊から派遣された特別調査員と異なる肩書を持つ。

 「これは継田さんのアイデアです。結局、怪獣が出現した際に、怪獣の動向に詳しい人物がSKIPにいないと話を転がしにくい。防衛隊を大きく描かないにしても存在する以上、そこから派遣された人物をひとり置いたらどうだろうか? と決まりました」。また、辻本監督曰く「シュウは美味しいキャラクター」であり、そこから導き出されたのが、「バディもの」であったという。「継田さんと設定を固めていく過程で、シュウのキャラクターがどんどん膨らみ、主人公と人気を二分しそうな勢いを感じました。『バディもの』のコンセプト自体は、『ウルトラマンタイガ』など、これまでの作品でもありましたが、今回は『男同士のバディもの』で行きたい。これに関してはプロデューサー陣とも意見が一致したところで、二人の関係性は、今後を楽しみにしていてもらいたいです」

飛世ユウマは「ごく普通の青年」主人公の人物設定に狙い

 ウルトラマンシリーズの主人公は、強烈なキャラクター性が求められるところだが、SKIPの新人メンバーとなる本作の主人公・飛世ユウマは、どこにでもいそうな、ごく普通の青年として設定されている。前述した「(シュウ)が主人公を食ってしまう」との懸念もそこにあったが、実はユウマのそうした人物設定には、辻本監督の確たる狙いがあった。「主人公の性格を気が強かったり、熱血漢であったり、強烈なリーダーシップを発揮するような人物にすると、それこそ、クラスにひとりいるかいないかの、手が届かない憧れの人になってしまうんです。僕なんかはそのひとりには絶対になれない人間だし(笑)、そういうスーパーな人間を主人公にしても面白くない。それよりは、ごく普通の子がごく普通の感覚を持って、物事に接していくほうが、視聴者には共感しやすいと思うんです」

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