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「自分の不幸せを家族のせいにしてしまう私」雨宮まみの“穴の底でお待ちしています” 第29回

ココロニプロロ / 2015年11月25日 11時30分

友人たちが順調に自分の家庭を築いているのを見ていると、不幸になればいいのにと思うこともあります。家族で助け合わないと、など言われると何も知らない癖に何を言うんだとはらわたが煮えくりかえりそうになります。誰にもわかってもらえないのが苦しいです。けれどそうしてアレルギーのように人を嫌う自分も嫌です。

自分の性格がいけないのか、兄のせいにしているのか、何が原因でどうしたらいいのか自分ではもうわかりません。

幸い、夫は兄のことは全く気にしませんが、その分「誰でも大変なことはあるんだから、そんなに自分だけが可哀想だなんて思うのはおかしい」というスタンスで、心からの共感や慰めは得られません。それでよかったと思うこともありますが、落ち込んでいるときはすごく苦しくもあります。

誰かに思い切り褒めてほしい、慰めてほしいと思う気持ちが波のようにやってきます。自分より大変な人はたくさんいるとわかってはいても、周りはみんな幸せそうです。少なくとも、友人であれ恋人であれその親であれ、自分で関係を持つことも続けることも、別れを選ぶこともできるというだけで幸せじゃないかと思います。

兄が早くいなくなればいいのにとずっと心の奥底で思っている自分からは、周りが全て眩しくて仕方ないです。それも自分がそう思い込んでいるだけなのかもしれませんが、もう抜け出し方がわからなくなってしまいました。

(※投稿内容を一部、読みやすいように編集させていただきました。)

この穴の底にいると、自分で経験してきたことをはるかに超えるお話を聞く機会が多く、自分に話し相手になる資格はあるんだろうかと問わずにはいられない毎日ですが、まぁそういうことは置いといて、チャイでも煮出しましょうかね。はちみつを入れた甘いやつ。「やさしい味」という言い回しがありますが、「味付けがぼんやりしてる」という悪口の言い換えでない限り、私は個人的に「やさしさ」とは「糖分」だと思っています。糖分でしかほぐれない気持ちがあるような気がして……。まぁ、いろんな匂いのする飲み物で、この世にはいろんな香りや味があるんだということをつかの間思い出してください。

まず、ぽぽさんのお友達のお気持ちもわかります。人は、自分の想像力をはるかに超えた話を聞いたとき、「すごいねー」とか「えらいねー」とか、びっくりするほど凡庸な言葉しか出てこなくなります。言葉を失う、という状態です。

考えなしにそういう言葉を言う人もいるかもしれませんが、安易に同情したり、深い事情を突っ込んで訊くのも失礼かな、という思いやりの結果、なんだか核心に触れないぼんやりした受け答えになってしまうことも多いのだろうなと思います。そして、ぽぽさんが抱えている問題は、おそらくそのようにして「核心に触れないまま遠ざけられる」話題の、最たるものだと思います。

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