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「借金があるのに、趣味をやめられない」 雨宮まみの“穴の底でお待ちしています” 第23回

ココロニプロロ / 2015年5月21日 18時15分

お金や時間のこと、そして「こんなことをしていて、いったい何になるのだろう」という不安は、人の気持ちを果てしなく落ち込ませます。そして、それは一度解決すれば済む問題じゃありません。うんざりすることを言いますが、仕事に取り組むときも、私生活での問題に直面するときも、何度でも同じような不安が襲ってきます。「あのとき、あんな無駄遣いをしなければ」「あのとき、もっと集中して仕事に打ち込んでいれば」、そんなことを思うのも一度や二度じゃありません。

そうしたとき、「なんで自分はこうなんだろう」と私も思ったことがあります。何度も同じ反省をしているのに変われない自分。その意志の弱さこそ、才能の無さなのではないかと思ったりもしました。でも、何度もやってるうちにこう思うようになりました。「お金も時間も返ってこない以上、自分を責めてつらい思いをするなんていうオプションをつけなくても、十分つらいんだからもういい。それよりこの落ち込んだ気持ちを、どうしたら前向きな気持ちにできるか考えたほうがいい」と。自分を責めても事態は良くならないのなら、今、自分がどうすればもっと気持ちが楽になるのか、罪悪感や不安から解き放たれるのか、ということを考えたほうがいい。例えば、無駄遣いをしすぎたなら、今から数ヶ月で達成できそうな貯金目標とか、節約の目標を立てる。それができれば自信になるし、罪悪感は軽くなります。そういう感じで「気持ちが楽になること」を考えるのです。

金銭的な負担が減れば、ジジさんのお気持ちが楽になるであろうことは誰の目からも明らかだと思います。30万円の借金さえ返済できれば、今のようにご自分のことを責めることも少なくなるのではないでしょうか。金銭的にビクビクするくらいなら、教室で「貧乏な人」だと思われて、少々恥ずかしい思いやみじめな思いをするほうが、まだましなのでは? と私は思います。

留学とバレエのどっちを当面の目標にするか、という選択肢は大事だと思いますが、そこまで大きな選択にしなくても、安くできるSkype英会話をやってみるという道もあります。

ジジさんがご自分で書かれている、「美しいものに少しでも近づきたいと憧れ、ひとりで何も考えず踊りたかった」という言葉、これがジジさんの目指すものなら、実現不可能な願いでも、身の丈に合わない願いでもないと思います。ただ、お金や時間や能力の問題は、どんなことにもついてきます。それらはただ自分を縛りつけるものではなく、自分を社会につなぎとめてくれるものだったり、それこそ「身の丈」を的確に見せてくれるものだったりもします。時間やお金のこと、自分の能力をうまく伸ばすことができれば、自分の身の丈はこれまでよりも大きくなったように感じます。勘違いしてお金を使いすぎたり、実力を多めに見誤ったりしたら、そこでまた地味な軌道修正を試みればいいんです。

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