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思い切りの良い発想に パリ中の美食家が夢中「ル・シス」

CREA WEB / 2024年2月22日 7時0分

 美食の街パリを支えるのは、ビストロからガストロノミーレストランまで様々な舞台で創造に心を砕く料理人たち。持続可能な食の未来を考え、素材と対峙する。

 ゲストの顔がほころび会話も弾むような、美食の食卓へと出かけよう。パリで注目のシェフ&レストランを6回に渡りご紹介。


注目シェフ輩出の人気店に登場した次なるスター

◆Le 6(ル・シス)


ディナーはアラカルトで。カウンター席で会話を楽しみながらの食事も。ちなみに厨房もオープンカウンターで、自由に会話が飛び交う。ランチは前菜、メイン、デザートの3皿 26ユーロ。

 パリ11区のポール・ベール通りは食い倒れ通りと言われて久しい。その立役者のひとりがベルトラン・オーボワノー氏。

 1997年、18番地に「ビストロ・ポールベール」、22番地に海鮮専門の「レカイエ・デュ・ビストロ」をオープンし、今やパリ・ビストロ界の重鎮として一目置かれている。


ポール・ベール通りに3店舗を構えるビストロ界の重鎮が2012年にオープン。

 その彼が6番地に10年ほど前に開いたのが「ル・シス」。注目の若手シェフを輩出してきた店だ。

 このたび、その新たなシェフとして白羽の矢が立ったのが、ポーリーヌ・セネさん。


ローストした菊芋にレモン・コンフィを和え、レモンとケッパー、マスタード風味のソースで覆った一皿。

 料理番組「トップシェフ」に出演し、華やかな舞台で注目を集めた彼女だが、バスク地方の「オーベルジュ・バスク」、パリの「ル・コベア」など、腕のよい真摯なシェフたちに師事し、誠実な料理を生み出す精神を培った。

 ちなみに「ダティル」のフルリーさんとはパリのレストランで同僚だったという奇遇。今も思いを分かち合う仲で、セネさんも、オーナー所有の菜園から運ばれてくる野菜や系列店で仕入れる素材を分け合い、無駄の出ない料理を心がける。


西洋ワサビを効かせたニシンのサラダ風。ジャガイモとリンゴ、ポワロー(ポロネギ)と和えて、酸味の変化を楽しませる。

 得意とするのは、クラシックなフレンチをモダンに表現した一皿。ニシンのマリネなら、リンゴやジャガイモをさいの目切りにして和え、サラダ風に。鴨のマグレには、ローストしたヘーゼルナッツを調味料のようにふりかける。さらにランチコースを26ユーロで提供するというミラクルも実現した。

 舌の肥えた美食家が「ル・シス」に首ったけになる理由。それは思い切りのよい彼女の発想にある。


フレッシュクリームチーズにレモンクリームを合わせたデザート。ヨーグルト風味のビスキュイをのせて。


Pauline SÉNÉ(ポーリーヌ・セネ)

1992年生まれ。バスクの1ツ星「オーベルジュ・バスク」、パリの1ツ星「ル・コベア」などで修業。パリ20区「フリポン」のシェフを務めていた2021年、人気料理番組「トップシェフ」に出演して注目を集める。2023年秋より「ル・シス」に。

Le 6(ル・シス)

所在地 6 rue Paul Bert 75011 Paris
電話番号 01 43 79 14 32
営業時間 12:30~14:30、 19:30~22:30
定休日 土・日曜、月曜のランチ
Instagram @le6paulbert​

文=伊藤 文
撮影=小野祐次
編集=矢野詔次郎

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