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人気店のシェフが直伝。詰めるだけ! 毎日食べたい“やさしい”韓国常備菜 【玉ねぎの醤油漬け】レシピ

CREA WEB / 2024年4月3日 11時0分


「ビストロジョンジ」のキム・スジンさん。

 東京・文京区にある小さな韓国食堂「ビストロジョンジ」。オーナーシェフのキム・スジンさんが赤くない、ただ辛いだけじゃない、現在(いま)の韓国で注目されている「オーガニックコリアン」の料理レシピを紹介します。


「食べることが大好きな料理オタクなんですよ」


スジンさんのお店には自家製調味料がズラリと並ぶ。

「料理オタクなんです」と笑うスジンさんは韓国・釜山の出身。料理好きな母に育てられ、子供の頃から食べることが大好きだったそうです。結婚後に家族で来日し、子育てをしながら日本で専門学校に通い、和食、フレンチ、イタリアンの料理を学びました。

 そして、母直伝の料理だけで満足することなく、祖国の料理を極めようと韓国王朝宮廷料理の第一人者である韓福麗(ハン・ボクリョ)氏のもと、宮中飲食研究院で宮廷料理も修得。地元・釜山でワインレストランを経営したり、オーガニック仏菓子メーカーの立ち上げや日本の韓国料理店のコンサルティングも手がけたことも。在住していた北海道、大阪、東京では韓国料理教室を主催し、その料理や人柄に魅せられた人がたくさんいます。

 今回はそんなスジンさんに簡単に作れる韓国の常備菜を教えてもらいました。

「いつも必ず冷蔵庫に入っている玉ねぎの醤油漬けです」


肌もつやつやなスジンさん。

 巷ではプルコギ、サンギョプサル、ヤンニョムチキンなど肉を使ったメニューが人気ですが、韓国料理はとても野菜を多く使うそうです。時間のある時に作っておいて、毎日の食卓に並べたい簡単な常備菜を教えてもらいました。

「新玉ねぎの醤油漬けはそのまま漬物感覚で食べてもよし、他の料理のタレとしても使ってよし、の万能レシピです。漬けダレはほのかにピリッと甘辛く、また冷蔵庫で保管するうちに熟成が進み、変わっていく玉ねぎの食感も楽しんでください」

「新玉ねぎの醤油漬け」の作り方


詰めるだけで簡単に。

材料はこちら。

■材料

・新玉ねぎ:適量
・昆布:5センチくらい
・青唐辛子:1本(好みで)
・漬け汁(保存容器の半分の量を用意する)
(醤油1:水2:砂糖1:酢1)

■作り方


新玉ねぎを角切りに。

(1)新玉ねぎを角切りにし、保存容器に詰める。


瓶に材料を詰める。

(2)昆布、青唐辛子を入れる。


醤油・水・砂糖を火にかける。

(3)鍋に醤油、水、砂糖を入れて火にかけ、沸騰したら酢を加える。


瓶目一杯に注ぐ。

(4)細かい泡が出てきたら火を止め、熱いうちに保存容器に目一杯注ぎ、蓋を閉める。


瓶が冷えたら冷蔵庫にて保存。

(5)瓶が冷えたら冷蔵庫にて保存。


餃子のつけダレに。

ポイント

殺菌目的もあり、保存容器に漬け汁を目一杯注ぐ必要があるため、最初に使う保存容器の容量を測って、それから計算して漬け汁に使う調味料を計算するとよい。この漬け物は他の料理のタレとしても使える。

小さな韓国料理食堂「ビストロジョンジ」とは?


料理の一例。優しく澄んだ味わい。

 韓国語で「醤油、コチュジャンなどを入れる小さな器」と言う意味の「ビストロジョンジ」は、東京・文京区東大前にある小さな韓国料理食堂。オーナーのキム・スジンさんが作る料理は赤くない、辛すぎない、韓国料理の概念を覆すオーガニックコリアンキュイジーヌです。「だしを丁寧に取り、醤油や味噌、コチュジャンなどの調味料もすべて手作りしています」とスジンさん。すべての皿で、素材の味が生かされた、優しく澄んだ味わいが光ります。

「“美しい”味の料理ですね」


文京区・東大前にある「ビストロジョンジ」の内観。

「ビストロジョンジ」は2022年5月にオープン。カウンター5席とテーブルが2つだけの小さな店です。笑うと目が三日月型になるスジンさんは、カウンターの中で忙しく手を動かしながら、お話する口も閉じる暇がありません。料理教室で生徒たちに長く料理を教えてきた経験もあって、作り方、味はもちろんのこと、韓国の食文化や在日外国人として感じたたくさんのことを伝えたい気持ちが溢れてしまうのだそうです。

 食べに来たお客さんは「どうしてこんなに美味しいんですか?」と尋ねずにいられません。スジンさん曰く「有機栽培の野菜や旬の美味しい魚、肉など、いい素材を使うことが一番大切なんです」

 その想いは飲み物のラインナップにも現れています。韓国料理店なのに、ドリンクメニューは自然派ワインが中心で、マッコリがありません。「納得のいくものが見つからなくて」と、現在、地元・釜山などで酒蔵を訪ね歩いているそうです。

 撮影が終わった後、スジンさんの料理を口にしたカメラマンが「”美しい”味の料理ですね」と呟きました。有機栽培の野菜や旬の素材と、一から手作りする調味料が合わさった料理は、塩加減、辛さ、甘みなど全ての味わいがとてもクリアに際立ち、素材の味がストレートに生かされているのです。

金 秀珍(キム・スジン)
文京区東大前「bistro JONGJI(ビストロ ジョンジ)」オーナーシェフ。日本ソムリエ協会認定J.S.A.ソムリエ

韓国・釜山出身。結婚後、韓国人の夫の仕事の関係で来日。大阪の辻調理師専門学校にて和食、フレンチ、イタリアンの基礎を、アカデミー・デユ・ヴァン大阪校でワインについて学ぶ。韓国王朝宮廷料理の第一人者である韓福麗(ハン・ボクリョ)氏のもと、宮中飲食研究院で宮廷料理を修得。釜山でワインレストランを開業。オーガニックフランス菓子メーカーの立ち上げや日本の韓国料理店のコンサルティングも手がける。北海道、大阪、東京で韓国料理教室を主催。2022年5月31日「bistro JONGJI」オープン。


bistro JONGJI。

bistro JONGJI(ビストロ ジョンジ)

https://www.jongji-bistro.com/

文=大滝美恵子
写真=志水 隆

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