リピーターも知らないスポットへ！ ちょっとツウな大人のハワイ旅に ハワイ本著者がご案内

　最近、ハワイのバーやスーパーのお酒売り場で、よく見かける「コハナラム」。みなさんはご存じでしょうか？　こちらは、オアフ島中西部にある「クニア」という小さな町で造られているラム酒です。

「ハワイでラム酒？」と思われるかもしれませんが、ラムの原料はサトウキビ。今コハナラムは「ハワイ固有のサトウキビを100％使用したラム酒」として、世界中のラム酒愛飲家から注目を集めているんです。

　今回は、そんなラム酒の醸造所と、穴場ランチを楽しめるデイトリップスポットをピックアップ。まだほとんど知られていない、大人の楽しみ方をご紹介します。

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「コハナラム」でラム酒の工場見学ツアーを満喫

グリーンの建物が目印。

　ワイキキから車で走ること35分、ほかには何もないような大地に「コハナラム」はあります。

　建物に入ると、ショップコーナーにはラム酒はもちろんハワイメイドの品物がずらり。その脇では、ラム酒のテイスティングが行われていました。

さまざまな種類のラム酒や、ラム酒を使用したカクテルを販売。

テイスティングも行われる広々としたショップコーナー。

　受付に向かうと、カウンターには「蒸溜所ツアー（大人35ドル、13〜20歳15ドル、12歳以下無料 毎日催行）」の文字が。テイスティング付きの工場見学ツアーがあるというので、早速そちらに参加してみます。

　あたりを見渡すと、その場にいた日本人ゲストは私たちだけ。ちょっとした冒険気分です。

　ツアーでは、ラム酒の原料となるサトウキビのジュースの試飲からスタート。素材の味を感じるところから始まります。

　これが、甘くてフレッシュ！　その味を楽しみながら、敷地内にある小さなサトウキビガーデンで収穫についての話を伺いました。

　その後は、樽の保管場所や蒸留所を回ります。ずらりと並ぶ樽は圧巻！　製造過程を知ると、「ここでエイジングされて、芳醇なラムに仕上がっていくのね」とますます出来上がりが楽しみに。

木製の樽の香りも味わいに影響するそう。

　ちなみにコハナラムのラム酒は、新鮮なサトウキビの搾り汁100%を発酵・蒸留する「アグリコール製法」で造られているそう。この製法によってできたラム酒は世界的にも希少だそうで、コハナラム製品の価値が高いことにも納得です。

東京ドーム約3個分の広さがあるサトウキビ畑では、34種類のサトウキビを栽培。

　ツアーのハイライトは、なんといってもテイスティング。熟成前のホワイトラム2種、熟成させた「Koho」、カカオ＆ハニーのフレーバーがついた「Kokoleka」の4種のラム酒が味わえます。

　さらに、ワンランク上の熟成ラムを試したいなら、+15ドルで内容の変更も可能。一緒に参加した旅仲間は、いつの間にかそちらに変更していました（笑）。

ラム酒を使ったチョコレートの試食も

　また、21歳以下の方、アルコールが飲めない方には、ラム酒テイスティングの代わりにハワイ産のジェラートが用意されます。

4種類のラムを味わえるテイスティングタイム。

　私はというと、ラム酒を作る樽で熟成させた蜂蜜やラム酒を使ったチョコレートの試食に興味津々。ラム酒の芳醇な香り漂う大人のスイーツに、心がくすぐられないわけがない！

　しかもこのチョコレート、私も大好きなハワイメイドの高品質チョコレートメーカー「マノアチョコレート」とのコラボ商品。「コハナラム限定」と聞いて、しっかりお土産用に購入しました。

チョコレートは、マカダミアナッツ入りと板チョコタイプがあります。

　コハナラムでは工場見学ツアーのほかに、ファームツアーやテイスティングもあるので、気になるものに参加してみてください。

●ファームツアー

　ワイアラエ山の麓にあるサトウキビ畑で栽培体験ができます。
料金　大人50ドル、13～20歳30ドル、12歳以下は無料
開催日時　火・木曜の10:00

●テイスティング

　コハナラムのラム酒やラム酒カクテルが試飲できます。

・クラシックラムフライト
内容　ラム酒4種／Kea（ホワイトラム）2種、Koho（熟成）、Kokoleka（カカオ＆ハニー）
料金　15ドル

・エイジドラムフライト
内容　熟成ラム酒4種／Koho（熟成）、Koa（コアウッドの熟成）、Kila（カスクストレングス）、Kokoleka（カカオ＆ハニー）
料金　30ドル

・カクテルフライト
内容　ラム酒を使ったカクテル4種／マイタイ、クラシックダイキリ（ライム）、パイナップルダイキリ、リリコイダイキリ
料金　15ドル

コハナラム

https://www.kohanarum.com/

絶品グルメを堪能できる穴場スポットへ

ソースは、ピリ辛と甘めの2種類。

　こうしてラム酒の工場見学を大満喫した私たちでしたが、実はここに来た目的はラム酒だけではありません。

　もう一つのお楽しみが、敷地内にある穴場のプレートランチ店「ディス リルピギー」。ここでは絶品ブリスケットが味わえます。

　同じツアーに参加した人たちが帰っていく中、「あぁ、こっちにも楽しみがあるのに！」と教えたくなるお節介な心を抑えつつ（笑）コハナラムの裏庭へ。

　近年ハワイで増えているのが、ブリスケットのお店。もともとアメリカではメジャーな食べ物ですが、メインランドで再ブームが起こり、その流れが数年前にハワイにもやってきました。

　カカアコで根強い人気を誇る「サンセットテキサスBBQ」や、カイルアの人気ブランチ店が出店した「イージーキュー」など、私もこれまでいろいろなお店を訪れて、その味を堪能してきました。

　そんな中で数年前にできたのが、こちらのお店。知る人ぞ知るお店としてロコから絶大な支持を得ているという噂を聞きつけ、絶対に訪れようと決めていたんです。

　メニューはカウンターでオーダーし、野外に用意された席で食べるのどかなスタイル。テーブルの上では電動のハエよけが扇風機のようにくるくる回っています（笑）。

ピクニック気分で過ごせる開放的なスペース。

「日本人が来てくれることなんて、めったにないよー」なんて驚かれながら、さっそくお目当てのブリスケットのプレートランチ（17ドル）と、デリが選べるスペシャルプレートランチ（2種16ドル、3種21ドル／テキサススタイルブリスケットを選ぶと追加で8ドル）をオーダーすることに。

　料理が完成すると、ライスの上にどーんと盛られたブリスケットが！「これは期待できそう」とソースをたっぷりつけて食べてみると……思わず目を見張るおいしさ。予想をはるかに超えるジューシーさです。

サイドには、サラダとスイートブレッド付き。

　思わず、「なんでこんなにおいしいの？」と店員に尋ねてみると、「16～18時間かけて弱火でじっくり焼いているからだろうね～」とにっこり。開放的な空間で食べるブリスケットは、思わず唸る味でした。

ディス リルピギー

https://www.thislilpiggy.com/

「これぞハワイ」乳脂肪たっぷり、濃厚アイスクリームのお味は？

　せっかくここまで来たので、もう少し足を延ばしてワヒアワへ。ローカル色の強いディープな町で、人気のローストチキンが味わえる「マウイマイクス」や、ふんわりパンがおいしいサンドイッチショップ「オハナサブ」など、密かなお気に入りがあります。

　この日は、デザートのアイスクリームを求めて「ブラックシープクリームカンパニー」へ（ワイピオ、コオリナ、カカアコにも店舗あり）。

　このお店の乳脂肪分たっぷりな濃厚アイスクリームは、なんとも罪な味ですが、これもまた旅の醍醐味。「これぞハワイ！」を感じながら、しっかり堪能しました。

手焼きワッフルコーンは、オーダー後に焼いてくれる。

ブラックシープクリームカンパニー

https://restaurantwebx.com/diningoption/blacksheepcreamCo/

　こうして大満足で終えた、オアフ島デイトリップ。ラム酒工場見学ツアーにラム酒、スイーツ、ブリスケット、アイスクリームと、グルメな大人の社会科見学でした。

「ワイキキは楽しみ尽くしたよ」という人にもちょっと自慢できる、ツウなスポットをお探しの方。そんなハワイラバーのみなさんの新しい楽しみとなれば幸いです。

小笠原リサ（おがさわら りさ）

ハワイ本の人気著者。運営するブログ「リサのLOVEハワイ」は、アメブロハワイ部門7年連続1位を経てオフィシャルへ。ハワイに関する情報を中心に、美容、ファッション、グルメ、ショッピングなど、リゾートトラベルの楽しみ方を発信。ハワイ渡航100回超え。ブログ、Isntagramの総フォロワーは13万人を超える。コロナ禍以降の最新ハワイを旅行者目線でまとめた新書「BRAND NEW HAWAII〜とびきりリアルな最新ハワイガイド〜」が好評発売中。
ブログ「リサのLOVEハワイ」 http://ameblo.jp/risa-celeblog/
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文・撮影＝小笠原リサ