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世界初!胸部X線撮影やCT検査時の呼吸状態を非接触で計測 ミリ波センサを用いた新たなモニタリングシステムを開発

Digital PR Platform / 2025年1月31日 14時5分


(1)24GHzの信号を送信し受信波とミキシングしてIQ信号を生成、(2)アナログIQ信号をデジタルに変換、(3)IQ信号の周波数フィルタリング後の波形と高速フーリエ変換解析結果を出力、(4)メイン集積回路の出力をUSBシリアルに変換してホストPCに送信、(5)メイン集積回路の動作クロックを生成
【システムの特長】
・非接触での測定が可能で、患者の負担が皆無
・衣服の上からでも正確な呼吸状態を検出可能
・衣服を脱ぐ必要がないため、プライバシーに配慮した呼吸状態の確認が可能
・既存のX線装置やCT装置への取り付けが容易
・従来の呼吸モニタリング機器と比べて大幅なコスト削減が可能

【臨床での利点】
・息止めの状態をリアルタイムで確認でき、最適なタイミングでの撮影が可能
・不適切な呼吸状態での撮影を防ぎ、再撮影の必要性を低減
・乳幼児や認知症の方など、指示に従うことが難しい患者の呼吸状態も正確に把握
・撮影者の経験に依存せず、客観的な呼吸状態の確認が可能
・診断精度の向上による医療の質の改善の可能性

【今後の展望】
研究グループは、共同研究先のSMK株式会社と連携し、このシステムの臨床応用を目指して、さらなる改良と検証を進めています。本システムは比較的安価で導入できることから、多くの医療機関での実用化が期待されます。現在、医療機器メーカーと連携して製品化に向けた開発を進めることを模索しており、令和8年(2026年)度中の薬事申請を目指しています。製品化後は全国の医療機関への導入を進め、診断イメージング分野における呼吸管理の標準化に貢献したいと考えています。
さらに、本技術は放射線治療分野への応用も期待されています。呼吸性移動を伴う腫瘍に対する放射線治療において、より正確な呼吸動態の把握が可能となり、治療精度の向上に貢献できると考えられます。特に、呼吸による腫瘍の動きを正確に把握することが重要な肺がんなどの放射線治療では、本システムを用いることで、呼吸状態をリアルタイムで確認しながら、より精密な放射線治療が実現できる可能性があります。研究グループは、診断イメージング分野での実用化と並行して、放射線治療分野への応用研究も進めていく予定です。企業との連携により、医療現場のニーズに応えた製品開発を進めるとともに、医療のデジタルトランスフォーメーション(DX)推進にも寄与することを目指しています。

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