【アプリで気軽にストレス改善】セルフケア行動共有スマホアプリ「ラムネ」を用いた大学生に対する簡易なストレスマネジメント行動の提示。ネガティブ感情の低下に改善効果があることを確認。日本健康心理学会第36回大会にて発表--金沢工業大学
Digital PR Platform / 2023年12月19日 14時5分
スマートフォンアプリによる、簡単に実施できるストレスマネジメント行動の提示・実践がネガティブ感情からの改善効果があることが実証実験を通じて確認され、12月2日-3日に神奈川大学で行われた日本健康心理学会第36回大会にて発表されました。
本実証実験はユーザー投稿型のセルフケア行動共有アプリ「ラムネ」を用いて実施されました。
日常的なストレスのセルフケアを行うことは自殺対策としても寄与しますが,自ら意識して習慣的にストレスマネジメント行動を行う日本人大学生は4割未満であると言われています。その原因としては, 学業と時間,場所,人,金銭などの実施コストの要因,例示が画一的な内容であるため個人のニーズに合わないという要因が挙げられます。
本実証実験は、時間・場所を選ばず、金銭的なコストも低い"スマートフォンアプリを用いたストレスマネジメント行動の提示"が大学生のセルフケア促進に有効であると考え、実施されたものです。
※日本健康心理学会第36回大会での発表名
「アプリを通じた簡易なストレスマネジメント行動の提示・実践が大学生の気分状態に及ぼす効果 ランダム化比較試験による検討」
〇伏島あゆみ(金沢工業大学)石原由貴(金沢工業大学)
近藤崇司(株式会社GOCCO.)山岸舞子(株式会社GOCCO.)
【研究の概要】
研究は、金沢工業大学の心理科学科 伏島あゆみ准教授とメディア情報学科 石原由貴助教、「ラムネ」を開発した株式会社GOCCO.(岐阜県大垣市)との産学共同で行われました。
実験では、実験参加者である大学および大学院の学生56名を「ラムネアプリを3週間1日1回程度利用する群」と「利用しない群」にランダムに割り振り、二群ともにアプリの利用前後、利用終了3週間後の3回に渡って、気分・孤独感を測定しました。
実験の結果、事前調査から事後調査にかけて、「ラムネアプリを利用する群」は「利用しない群」と比較して、「ネガティブ感情の低下」を中心とした気分状態の改善に効果が確認されました。
調査をすべて完了した人数は「ラムネアプリを利用する群」は20名(脱落率28.6%)、「利用しない群」は21名(25%)で、「ラムネアプリを利用する群」のうちの8名は調査終了後も自発的にラムネを利用しました。先行研究で行われていたデジタル治療脱落率の平均の31%と比べると低いことから、アプリ実施の負担は少なく、継続しやすかったと考えられています。
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