忘れないで!電気主任技術者への事前相談
Digital PR Platform / 2024年6月27日 11時0分
次に、被害時の作業内容を見ると、「電気工作物の点検」、「電気工事」が合わせて全体の半分以上を占めている一方で、「電気工作物の銘板確認」もそれに次ぐ件数になっております(図3)。事故の原因としては、「作業方法不良」、「作業準備不良」の2つが主な原因になっております。 (図4)。
なお、主任技術者が事前に把握していなかった事故においても、作業内容としては「電気工作物の点検」、「電気工事」、「電気工作物の銘板確認」が最も多く、事故の原因としても「作業準備不良」、「作業方法不良」が多くを占めていました。作業者が主任技術者への連絡等を怠っていたため、作業の方法や準備の誤りに気づけなかったことによって事故が発生していると推定されます。
[画像3]https://digitalpr.jp/simg/2526/90288/650_322_202406201457146673c4ba91f39.jpg
[図3] 作業内容別の感電死者割合(2020~2022年度)
(左:感電死者全体、右:主任技術者が事前把握せず)
[画像4]https://digitalpr.jp/simg/2526/90288/650_402_202406201457156673c4bb2694f.jpg
[図4]死亡事故の原因(2020~2022年度)
(左:感電死者全体、右:主任技術者が事前把握せず)
2.感電死亡事故の事故事例(無断作業によるものを含む)
事例1 事故発生年月 2020年7月
【被害の状況】需要設備(高圧)-電気工作物の点検 死亡
停電作業が終了して復電した後、電気主任技術者が予定外の単独作業として受電キュービクル内の確認を試み、扉を開けた際に、ひじがケーブルヘッドテーピング部分に接触し感電した。
【事故の原因】
キュービクルの扉を開いた際に、何らかの理由により体のバランスを崩したものと推定される。
【対策例】作業手順の確認・遵守、 検電の徹底
事例2 事故発生年月 2020年8月
【被害の状況】需要設備(低圧)-電気工事 死亡
当該事業場の照明器具増設工事(100V回路)の際に、作業者がケーブルの被覆を剥ぐためにワイヤーストリッパを使用したところ、充電状態のケーブルであったために感電した。
【事故の原因】
当該事業場の照明器具増設工事の際に、作業者は絶縁手袋等の防具を装着せず、また、電源を開放しないままの状態でケーブルの被覆をワイヤーストリッパで剥がしたため、感電したものと推定される。電気主任技術者への事前の連絡、相談などは行っていなかった。
【対策例】 作業手順の確認・遵守、 検電の徹底、 絶縁用保護具の着用
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