【東京農業大学(共同研究)】動物と植物に共通した高温耐性と低温耐性の仕組みを発見
Digital PR Platform / 2024年8月20日 14時0分
注6) RNAシーケンシング解析
細胞内のRNAの量と種類を高精度に測定する技術。細胞からRNAを抽出し、cDNAに変換し、次世代DNAシーケンサー(NGS)を用いてcDNAの塩基配列を決定し、遺伝子発現のプロファイルを作成することで、遺伝子発現の変動などを測定することができる。
注7)酸性スフィンゴミエリナーゼ
細胞膜やリソソームなどに存在する酵素で、スフィンゴ脂質のスフィンゴミエリンを加水分解してセラミドとリン酸化コリンを生成する。セラミドを含むスフィンゴ脂質は、細胞膜のシグナル伝達の中心となる脂質ラフト(lipid raft)の形成にも関与する。
注8)リン脂質スクランブラーゼ
細胞膜やミトコンドリアなどの脂質二重膜に存在し、リン脂質(ホスファチジルセリン)を内膜から外膜へと移動させる。SCRMの主な活性化因子はCa2+であり、これは血液凝固、アポトーシス、マイトファジーシグナルによって誘導される。
注9)ヘリカーゼ、ヘリカーゼドメイン
ヘリカーゼは、DNAやRNAの二重らせん構造を解きほぐすタンパク質。らせん状のDNAやRNAを分解し、一本鎖の状態に戻す酵素。ヘリカーゼ活性をもつタンパク質のドメイン構造がヘリカーゼドメイン。ヘリカーゼは他の核酸関連酵素と共同して働く。
注10)スプライソソーム
真核生物の細胞内で、mRNA前駆体(pre-mRNA)のイントロンを除去し、エクソンを連結するスプライシング反応を行う大きな複合体を指す。この複合体を構成する分子がスプライソソーム因子である。スプライソソームの働きにより、成熟したmRNAが生成され、mRNAが翻訳されて機能的なタンパク質が作られる。
<掲載論文名>
“The intron binding protein EMB-4 is an opposite regulator of cold and high temperature tolerance in Caenorhabditis elegans”
(イントロン結合タンパク質EMB-4は線虫の低温および高温耐性の相反的な制御因子である)
英国科学雑誌「PNAS nexus」Volume 3, Issue 8, page293
DOI: doi.org/10.1093/pnasnexus/pgae293
https://doi.org/10.1093/pnasnexus/pgae293
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