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プラス電荷を失ったリシン側鎖がつくる新規な水素結合の発見- リシンについて教科書の常識を見直す。新たな分子間相互作用から創薬へ -

Digital PR Platform / 2024年8月27日 14時5分


Ⅳ.研究成果の公表
本研究成果は、2024年8月26日、科学誌「Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America(米国科学アカデミー紀要)」に2024 年8 ⽉26 ⽇の週に掲載されます(報道解禁⽇2024年8 ⽉26 ⽇午後 3 時 (⽶国東部時間))。
論文タイトル:Direct evidence for a deprotonated lysine serving as a "H-bond acceptor" in a photoreceptor protein
著者:Takayuki Nagae, Mitsuhiro Takeda, Tomoyasu Noji, Keisuke Saito, Hiroshi Aoyama, Yohei Miyanoiri, Yutaka Ito, Masatsune Kainosho, Yuu Hirose, Hiroshi Ishikita*, Masaki Mishima*,
(*correspondence)



Ⅵ.謝辞
本研究は、文部科学省科学研究費助成事業「JP22H02562、JP24H02094(三島); JP23H04963、JP24K01986(斉藤);JP20H03217 、JP23H02444(石北)」の支援を受けて行われました。X線結晶構造解析は、あいちシンクロトロン光センターBL2S1(2021N6003)、NMR測定は、蛋白質研究所共同研究員・超高磁場NMR利用課題(NMRCR-18-05、-19-05、-20-05)および理研NMRプラットホーム(JPMXS0450100021)、計算は筑波大学計算科学研究センターの学際共同利用プログラムの支援を受けて行われました。


用語解説
(注1)核磁気分光法(NMR) 2002年にノーベル化学賞が授与された分子構造を解析する手法。結晶化や急速凍結を必要とせず、溶液中、水溶液中での分子の構造を解析できる。X線結晶構造解析では困難なタンパク質中の水素の情報を得る事ができる。 (注2)タンパク質の量子化学計算 本研究では特にQuantum Mechanics/ Molecular Mechanics(QM/MM) 法を用いた。計算精度を持ち合わせた量子力学計算(QM)と計算速度を持ち合わせた分子力学計算(MM)を組み合わせることで、巨大分子を実用的な精度・速度で計算することができる。2013年ノーベル化学賞受賞者A. Warshel教授、M. Levitt教授らにより開発された。
(注3)プロトン 水素イオン(H+)をプロトンと呼ぶ。水素イオンが結合してプラス電荷をもっている状態をプロトン化状態、水素イオンが結合しておらずプラス電荷を持っていない状態を脱プロトン化状態と呼ぶ。
(注4)pKa 分子の半数がプロトン化状態になるpH。酸となる官能基はpKaの値が低く、塩基となる官能基はpKaの値が高い。
(注5)塩基性アミノ酸 リシンとアルギニンの側鎖のN(窒素)原子は、通常プロトン化し、プラス電荷をもつことが知られている。
(注6)J結合 NMRにおいて共有結合を介して原子核どうしがお互いに変調を起こす相互作用。有機化学では信号の分裂として観測し、分子構造の解析に用いられる。共有結合だけでなく、水素結合を介したJ結合も存在することが知れられており、hJのように示す。h2JNNの記載は、水素結合を介して全体で結合を2本経由しており、NとNの間に生じるJ結合を表す。




▼本件に関する問い合わせ先
入試・広報センター
住所:東京都八王子市堀之内1432-1
TEL:042-676-4921
FAX:042-676-8961
メール:kouhouka@toyaku.ac.jp


【リリース発信元】 大学プレスセンター https://www.u-presscenter.jp/

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