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集団適応を促す精神科作業療法プログラムは,精神疾患入院患者退院後の社会活動参加に貢献する

Digital PR Platform / 2024年9月13日 20時5分



4 研究成果
本研究では,2016年4月から2020年3月までに当院に入院し,精神科作業療法の処方がされた524名の患者のうち,検査入院患者などを除外した247名分の情報が分析対象となりました(表1).精神科作業療法の4つのプログラムへの参加率のほかに,性別や学歴,入院時と退院後の社会活動状況などを含む患者の一般的情報と,精神科診断名や処方薬などを含む医学的情報をカルテから収集し,統計学的解析を行いました.
解析の結果,入院時に社会活動に参加できていて,結婚経験がなく,集団適応を目的とした精神科作業療法プログラムにより多く参加した患者は,そうではない患者よりも,退院後に社会活動に参加したことが明らかとなりました.さらに,集団適応を目的とした精神科作業療法プログラムにより多く参加を促すべき患者は,入院時に社会活動に参加できておらず,結婚経験のある患者であることが示されました(図1).
本研究は,これまで不十分であった従来の精神科作業療法の効果を示したことと,精神科作業療法実践を強化すべき患者を特定しえたことで,個別化された付加的リハビリテーションを検討するために必要な情報を提供するという点で意義があると考えます.




5 掲載論文
5.1 発表雑誌名
Frontiers in Psychiatry

5.2 論文タイトル
Factors encouraging participation in social activities after hospital discharge in people with severe mental illness who received occupational therapy

5.3 著者
Izumi Nagashima, Tomonari Hayasaka, Koji Teruya, Miku Hoshino, Masami Murao, Yasuyuki Matsumoto, Taku Maruki, Takeshi Katagiri, Yayoi Imamura, Mariko Kurihara, Yuki Oe, Takashi Tsuboi, Koichiro Watanabe and Hitoshi Sakurai

5.4 著者(日本語表記)
長島泉1,2,3)*,早坂友成1,2,3),照屋浩司4),星野未来3),村尾昌美2,3),松本泰幸2,3),丸木拓2,3),片桐建志2,3),今村弥生2,3),栗原真理子2,3),大江悠樹2,3),坪井貴嗣2,3),渡邊衡一郎2,3),櫻井準2,3)*
*責任著者

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