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安蘭けい&浦井健治が豪華共演陣と「カム フロム アウェイ」で届ける慈愛と希望のハーモニー!【若林ゆり 舞台.com】

映画.com / 2024年3月8日 15時0分

 浦井は、台本を読んでまず「日本でこれをやる難しさ」を感じ戸惑ったという。

浦井:シーンがどんどん変わっていったり、役がどんどん変わっていったり、それが短いセンテンスで繋がっていくので、読んでいるだけだと「あれ? なんだっけなんだっけ?」となってしまうところがあったんです。でも音楽でシーンが繋がっていくと、いろいろなことが総合的に見えてくる。9.11の翌日からの5日間、ガンダーという町の島民と、各国から来た38機の“カムフロムアウェイズ(遠くから来た人たち)”がどんな交流をしたのか。島の特性も含めて、音楽に乗ることで作品がエネルギーに満ちたものになっていることがとても印象的でした。

 全キャストは、ブロードウェイで緻密につくられたこの作品を、製作者の意図通りにそのまま演じなければならないというミッションを負っている。

安蘭:芝居も、まず振り付けみたいな感じで、「あなたここでこう動いてね」と動きを付けられます。それからそうして動いた後、なぜこう動くのかということを、自分たちで埋めていくんですよ。前半の稽古では、その作業に明け暮れていました。

浦井:すごく緻密だから、ワンエイト(音楽に合わせた1から8までのカウント)のなかで、カウントごとにみんなが全部違う動きをして。単語ひとつに、ひとつの動きがあって。その人の座る椅子がその人の意思を持っていたりとか、すべてに意義がある。オリジナルのスタッフに「最初からこういう振付がつけられたわけじゃないんだよ、初演のみんなで話し合って作っていったんだよ」と聞いて、ステージングが味方してくれる舞台になるなと思いました。

安蘭:そうそう、そこを我々は信じてやっていくんですが、最初は「なぜ?」というところにいて。役者と演出家とで、どんどん埋めていくような感じでした。

 どんどん腑に落ちていく過程にも、得がたい楽しみがあるのでは?

安蘭:そうですね、意味のない動きがないから。意味をもたせると、「あ、そうなんだ!」となってくる。「このイスを動かすときに、私は別にここにいなくていいけど、ほかの人にはここにイスが必要だったんだ」みたいなね。

浦井: 5日間の奇跡のなかで、島の人たちもいままでの人生とは違う出会いがあって、一生懸命に動いていたんだろうなと。それがステージングにも表れていると思います。みんなで人のために一生懸命動いて起こったことが、エネルギーとして発散されているからこそ、100分でお客さまは体験できる。いかに僕たちのエネルギーで熱を出すか。プロデューサーが今回、「個性豊かで粒揃いの役者を揃えるということに特化した」とおっしゃっていて、僕が言うのもアレですが、それはある意味ではそういうエネルギーを発することができる……。

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