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ロマン・ポランスキー、逃亡先のフランスで名誉棄損の裁判

映画.com / 2024年3月8日 20時0分

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40年以上アメリカの司法の手を逃れている Photo by Andreas Rentz/Getty Images

 名誉棄損で訴えられている映画監督のロマン・ポランスキーの裁判が、フランスで3月5日(現地時間)に開廷した。米ハリウッド・レポーターが報じた。

 原告は、ポランスキー監督作「ポランスキーの パイレーツ」(1986・劇場未公開)に出演した英国人女優のシャーロット・ルイス。1983年、当時16歳だったルイスは、キャスティングのためにパリに滞在中、ポランスキーに「最悪の方法で」性的暴行を加えられたと2010年に告発した。

 ポランスキーは1977年の13歳の少女に対する性的暴行事件で有罪判決が下り、米国の司法当局の手から逃れてフランスに逃亡中の身。1970年代にポランスキーから性的虐待を受けたとして、これまでに4人の女性が名乗り出たが、ポランスキーはすべての容疑を否定している。

 ルイスは、77年の事件は単独の事件であると主張するポランスキーの弁護団に対抗するために、発言することを決めたと語っている。

 そして、2019年の仏パリ・マッチ誌のインタビューでポランスキーは、ルイスの告発を「極悪非道な嘘」と呼び、99年にイギリスのタブロイド紙に掲載された記事を引用した。これに対してルイスは、引用は正確ではないとして名誉毀損で告訴し、ポランスキーの起訴が確定した。しかし、ポランスキーが裁判に出廷する予定はないという。

 「チャイナタウン」「ローズマリーの赤ちゃん」「戦場のピアニスト」といった名作で知られるフランス系ポーランド人のポランスキーは、40年以上もアメリカの司法から逃れながら、現役でメガホンをとり続けている。しかし、近年は表舞台に立つことを控え、昨年の「The Palace(原題)」はベネチア国際映画祭のコンペティンション部門に出品されたものの、ポランスキー本人は出席を見送っていた。

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