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“人間”ボブ・マーリーの真実の姿を見せたかった――息子ジギーが気鋭監督&主演俳優と目指したものは?

映画.com / 2024年5月24日 18時0分

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 ジャマイカが生んだ伝説のレゲエミュージシャン、ボブ・マーリーの伝記映画「ボブ・マーリー ONE LOVE」が5月17日に公開された。全世界を熱狂させ、36歳の若さで夭折したレジェンドの波瀾万丈な人生のなかで、本作がフォーカスを当てるのは、「ワン・ラヴ・ピース・コンサート」出演に至るまでの、TIME誌が「20世紀最高の音楽アルバム」と評した名盤「エクソダス」の製作過程。プロデューサーにボブ・マーリーの妻リタ、息子ジギー、娘セデラが参加し、“人間”ボブ・マーリーの真実の姿を映し出す。

 ボブ・マーリーの母国ジャマイカでは史上最高の初日興収を叩き出す大ヒットを果たしたほか、全米及び14の国と地域で初登場No.1を記録した。

 監督は「ドリームプラン」のレイナルド・マーカス・グリーン監督。そしてボブ・マーリーを演じるのは「あの夜、マイアミで」でマルコムXを演じたキングズリー・ベン=アディル。

 誰もが神格化するレジェンド、ボブ・マーリーの人間的な側面をどのように探求し、映画に落とし込んでいったのか。本作公開に合わせ来日を果たしたレイナルド・マーカス・グリーンとキングズリー・ベン=アディル、そしてジギー・マーリーに語ってもらった(取材・文/ISO、撮影/間庭裕基)。

【「ボブ・マーリー ONE LOVE」あらすじ】

 1976年、カリブ海の小国ジャマイカは独立後の混乱から政情が安定せず、2大政党が対立していた。30歳にして国民的アーティストとなったボブ・マーリーは、その人気を利用しようとする政治闘争に巻き込まれ、同年12月3日に暗殺未遂事件に遭う。2日後、マーリーは怪我をおして「スマイル・ジャマイカ・コンサート」に出演した後、身の安全のためロンドンへ逃れる。名盤「エクソダス」の発表やヨーロッパツアーを経て、世界的スターの階段を駆け上がっていくマーリーだったが、その一方で母国ジャマイカの政情はさらに不安定となり、内戦の危機が迫っていた。

●描いたのは伝説ではなく、“人間”ボブ・マーリーの真実

 ――ボブ・マーリーの映画と聞いて、1978年のワン・ラヴ・ピース・コンサートが核の作品とイメージしたのですが、実際にフォーカスされたのは名盤「エクソダス」誕生のプロセスだったのが新鮮な驚きでした。ボブ・マーリーの人生からどのようにエピソードを選択し、この部分にフォーカスすることを決めたのでしょうか?

 レイナルド・マーカス・グリーン(以下、レイナルド):実は本作の仮タイトルはアルバム名でもある「エクソダス」だったんです。フラッシュバックで彼の幼少時代も描きつつ、基本的にはボブの人生の特定の時期に焦点を当てる作品にしたいというのは最初から構想としてありました。そのうえで私たちが惹かれたのはボブの人生の中でも、彼の音楽が世界中に響き渡り、最もインパクトがある時期である「エクソダス」発表の過程でした。その頃は彼が人間として、父親としてどういう人物であったかを示す、彼の人生を凝縮したような豊かな時期でもあるのです。だから我々はこの映画でその時期に焦点を当てようと思いました。

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