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神山健治監督、フィリッパ・ボウエンが語る長編アニメ「ロード・オブ・ザ・リング」企画の経緯、ヘルム王の娘が主人公になった理由

映画.com / 2024年6月12日 14時0分

 同作で製作・プロデューサー・脚本を手がけるフィリッパ・ボウエンは、「ホビット」3部作の制作が終わった頃から今回の長編アニメの企画を考えはじめ、アニメーションで制作したいと考えていたときに、「神山健治監督の作品を観て、とにかくビジュアルに大きなインパクトがあり、胸に迫るようなものを持っていると感じたんです」と神山監督を監督に抜てきすることになったきっかけについて語る。実際に一緒に仕事をして、「神山監督のストーリーテリングに対してのタックルの仕方がとにかくワクワクするものでした。私は、ピーター(・ジャクソン)と仕事をしているときと同じような感覚になりましたね」と話す。

 「神山さんはストーリーテラーであり脚本家であり監督なんですが、そのなかでもとりわけ、ストーリーテリングという才能にあふれた人だと思っています。そして、彼はやっぱりアーティスト。何がビジュアル的に美しいのかということもはっきり見えているし、音楽も大好きでこだわっている。本当に傑出した監督です。彼を実写界がアニメ界から盗まないことを願っています(笑)」と神山監督の仕事を褒めたたえている。

 神山監督、フィリッパ・ボウエンの公式インタビュー全文は以下のとおり。

【神山健治(監督)】

――どういう経緯で監督に?

 「攻殻機動隊 SAC_2045」を一緒に制作していたSOLAエンタテインメントのジョゼフ(・チョウ)さんというプロデューサーから始まった話です。彼は荒巻(伸志)さんと作品を作っていた方で、CGアニメーション作品を中心に制作するSOLAというスタジオを興したんです。このスタジオのまえは、アメリカのワーナーアニメーションに在籍していてプロデューサーをやっていた方です。そういう方が、アメリカのワーナーとニューラインがLOTRをアニメで映画化出来ないかといっているというところからスタートしました。ワーナー側にはジェイソン(・ディマルコ)さんという日本のアニメをずっとプロデュースされていた方がいらっしゃって、LOTRをアニメでやったら面白いのではということで、企画をスタートさせたんだと思います。

 その頃はまだ「攻殻」をやっていた僕のところにジェイソンさんが、日本スタイルでLOTRをやりたいと言って来たんです。要はCGじゃない手描きのアニメーションですよね。今年、宮崎駿監督の作品「君たちはどう生きるか」がアカデミー賞を受賞したように、日本のアニメーションが海外でも高く評価されているんだと思います。

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