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柴咲コウ、黒沢清監督との協働を振り返る “徹底的復讐”の現場に渦巻いた不安と期待【「蛇の道」インタビュー】

映画.com / 2024年6月15日 14時0分

 柴咲:確かに、「意外だね」と言われます。私自身は動くのが好きですが、あまりそういうイメージがないようです。

●オリジナル版との向き合い方、初対面時に話したことは?

 ――今回の製作にあたって、黒沢さんが柴咲さんに勧めた映画等はございますか?

 黒沢:逆に、前のバージョンを観ないでほしいとは言ったかもしれません。

 柴咲:でも観ちゃいました(笑)。ただ、シチュエーションも時代もキャラクターも違うため、影響されることはありませんでした。

 黒沢:そうですよね。やっていることが似ているだけですから。ただ撮影監督などには「絶対に観ないでほしい」とはお願いしました。どうしても、つい同じように撮ろうとしてしまいますから、それは避けたいなと。

 ――ちなみにおふたりは初対面時など、どういう話をされたのでしょう。

 黒沢:しっかりとは覚えていませんが、取り立ててすごい会話はしていないと思います。「よろしくお願いします」という挨拶か「北海道にも拠点があるんですって?」といったような世間話です(笑)。

 他の監督の方がどういったアプローチをされているのかはわかりませんが――自分はワンシーンだけ出てくれるような方にはある程度説明しないとわかりづらいかと思い説明をすることもありますが、主役ともなると事前に細かい話は行いません。先ほど柴咲さんがお話しされたように、まずは脚本を読んでいただいたうえでお会いしているわけですから、それで十分といいますか。撮影に入るまでは特にこちらから言うことがないのです。もちろん書かれていないことも山のようにありますが、撮影に入ってから必要があれば話す、といった感じでしょうか。

 柴咲:ただ私個人としては、始まる前に色々と聞きたい気持ちはありました。どうしてもクランクイン前は緊張状態になって「いよいよ始まるな、これで準備に不足はないかな、いや不足だらけだな、どうしよう」と細かく不安を埋めていきたくなりますから。でも実際に現場に立って、その場所を見てみないとわからないことも当然たくさんあります。そこで共演者たちと生まれた距離感が、どういった雰囲気や画角で画に収まるのか次第で変わっていくものですし、その過程のなかで培っていくしかないんでしょうね。

●撮影現場に渦巻く不安と期待 “ある種の手ごたえ”によって先へ進んでいく

 ――となると、ある程度の余白をもって決め込まずに現場に臨む割合が大きかったのでしょうか。

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