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広島で世界のアニメーションを楽しもう! 「ひろしまアニメーションシーズン2024」8月14日開催、見どころは?

映画.com / 2024年8月11日 7時0分

土居:今回は、ヤン・シュバンクマイエルと「オオカミの家」のクリストバル・レオン&ホアキン・コシーニャを並べて紹介できることがうれしいです。去年、山村さんとチェコのシュバンクマイエルさんのアトリエにお邪魔できる機会がありました。今回の特集は生誕90年に合わせてのものなのですが、今もご健康で、我々がお邪魔したときも、純粋に自分自身のビジョンに従った制作をしていらっしゃいました。

 それはレオン&コシーニャも同じです。アニメーションを作る、という意識ではなく、自分自身を触発する手法に、こま撮りアニメーションがある、という作り方をしてます。シュバンクマイエルも同じで、彼らの作品には、こま撮りの純粋さ、それを使う喜びが感じられます。観客の皆さんにもシュバンクマイエル、レオン&コシーニャそれぞれの作品世界にぐっと入り込んでいただけると思います。

山村:僕は「ハイパーボリア人」の今年のカンヌのワールドプレミアに立ち会って、その熱狂を感じました。実写、ストップモーション、人形劇など多くの要素を織り交ぜた、手作り感満載の画面作りは、物作りへの愛情とカオスに満ちていて、唯一無二の作品になっています。

 実在の作家、秘教哲学者のミゲル・セラノの常軌を逸した思想をチリの歴史、オカルト、右翼の陰謀論、ユング心理学、無声映画などからのアイデアを結び付け、これまでのナラティブの規制概念を覆すような自由な展開が続き、その画面の移り変わりの面白さ、イマジネーションと現実が自由に入り乱れ混沌としていきます。「オオカミの家」にハマった人たちの期待を全く裏切らない作品だと思います。

土居:彼らの過去の短編作も上映します。「オオカミの家」のピュアな部分、その源泉を色濃く感じられると思います。

山村:シュバンクマイエルも日本でブレイクする前から、広島でコンペティションをはじめとして長年紹介されてきました。そして今でも作家として現役で、発信し続けている。その姿をドキュメンタリーも含めた特集長編プログラムで感じていただけると思います。

▼短編と長編のコンペティション、部門それぞれの特色

――コンペティション部門についてお聞かせください。短編は「社会への眼差し」「寓話の現在」「虚構世界」「光の詩」の4つのカテゴリに分かれていますね。

土居:短編コンペティションのカテゴリは毎回少しずつ変化しています。カテゴリをはじめから決めるのではなく、応募作品の傾向から「強い」作品を選ぶことができるカテゴリを毎回設定しなおしています。

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