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タフにサバイブしていく沖縄人のウィット。写真家・石川真生さんの強さと愛を見つめた「オキナワより愛を込めて」砂入博史監督に聞く

映画.com / 2024年9月1日 21時0分

 そんな風に、自身の精神も肉体をさらけ出す真生さんは、自身の性愛についても赤裸々に語り、カメラの前で躊躇なく着替えをし、手術後の傷の手当を自身で行う。

 「韓国で一度上映しているのですが、韓国の女性観客もすごくそこに驚いていました。儒教の国なので、性に対してはかしこまったところがあり、真生さんのように豪快に、っていうのが自分にはできないけどすごい。みなさんそんなことを言ってました」

 「着替えのシーンは、真生さんから撮影を提案されたんです。おそらく彼女は、写真家としての人生の間に、自分自身を暴くというか、自分をさらけ出そうと考えていたのではないでしょうか。そんな時に、ちょうど僕が現れたというか。で、こいつは悪い奴じゃないだろ、って理解してくれて、真生さんが先輩で、僕は後輩、そんな関係性でした。そして、ガンになったことも大きかったと思います。ガーゼを自分で取り換えるところを『撮るか?』って。僕は、そういう彼女の大きな意思をただただありがたく受け取り、大きな愛を授かったという状況でした」

 この完成された作品に対しての真生さんの感想は――「一言、『上等さ』って言ってくれました。あと、僕のグラフィック系の仕事をすごく気に入って、センスがいいとか言ってくださって。内容に関しては、彼女にとってはもういつも自分が言っていることを見るような感じでしょうから」

 タイトル「オキナワより愛を込めて」については、「すぐに浮かんできたんです。もう、これは愛についての話でしかなく、ほかのタイトルが浮かんでこなくて、これしかないな」と即決したという。最後に、これから映画を観る観客にメッセージを寄せた。「まずはアメリカ、米軍があって、そして真生さんの体験がある。そして、良いこと、悪いこともその状況を作ってるのは日本です。そこをタフに、サバイブしていく沖縄人のウィット。それが真生さんの強さであり、愛なんです。そういったものを見ていただき、もう1度、沖縄について考えていただけたらなと思います」

 写真家・石川真生さんの強さと熱い生き方、それを受け止め、観客に愛を持って伝える砂入監督の情熱を是非スクリーンで見つめてほしい。

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