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危険性を感じない作品は意味がないーーホアキン・フェニックス×トッド・フィリップス監督、「ジョーカー」続編の舞台裏を語る

映画.com / 2024年9月16日 9時0分

危険性を感じない作品は意味がないーーホアキン・フェニックス×トッド・フィリップス監督、「ジョーカー」続編の舞台裏を語る

(C) & TM DC (C) 2024 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved. IMAX(R) is a registered trademark of IMAX Corporation. Dolby Cinema is a registered trademark of Dolby Laboratories

 第79回ベネチア国際映画祭で金獅子賞に輝き、第92回アカデミー賞で主演男優賞を受賞した「ジョーカー」の続編「ジョーカー フォリ・ア・ドゥ」がついに完成した。孤独だが心優しかった男が、歪んだ社会の狭間で“悪のカリスマ”に変貌していくドラマは、ここ日本でも大きな衝撃と旋風を巻き起こし、興収50億円を突破する社会現象となった。

 前作から2年後が舞台となった本作では、理不尽な社会への反逆者にして、民衆の代弁者として祭り上げられたアーサー・フレック/ジョーカーが、リーと名乗る謎めいた女性と出会い、その狂気をさらに伝播・拡散させていく。加速する暴走が招く新たなショー=事件とは?

 公開を前に、前作から続投するトッド・フィリップス監督、再びジョーカーを演じる主演のホアキン・フェニックスへのオンライン取材が実現した。本作が始動した経緯や、初めて続編映画に出演することを決めたフェニックスの胸中、リーを演じるレディー・ガガについてなど、貴重なエピソードとともに舞台裏を語ってくれた。(取材・文/内田涼)

●続編誕生の背景「明らかにコロナ禍の影響が大きかった」

――まずは、「ジョーカー」の新たな物語である「ジョーカー フォリ・ア・ドゥ」が、具体的にいつ頃、どのように始動したのかを教えてください。

トッド・フィリップス監督:前作を撮影している間から、「続編を作るなら、どんな作品になるのか?」と可能性を議論はしていたんだ。ただ、具体的な話をすると、明らかにコロナ禍の影響が大きかった。ロックダウンの間、僕は親友であり共同脚本家のスコット・シルバー(「ジョーカー」)と一緒に、これからの映画界のこと、そして「ジョーカー」続編についても長い時間をかけて語り合っていた。そこからアイデアが生まれたんだ。もしも、ロックダウンがなければ、アイデアが膨らむことはなかったかもしれない。

――「ジョーカー フォリ・ア・ドゥ」を始動させる上で、最も高かったハードは何ですか?

ホアキン・フェニックス:僕かな?

フィリップス監督:そう、ホアキンが一番のハードルだった(笑)。まあ、それは君らしいジョークだと思うけど、実際のハードルといえば、やはり「前作とはまったく違うが、同じ世界の中で作られている。そんな風に感じられる続編はどうすれば作れるのか?」ということだった。同じことを繰り返すだけの続編に、ホアキンが何の興味もないことはわかっていたからね。

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