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「憐れみの3章」ヨルゴス・ランティモス監督インタビュー 奇想天外な物語が3部構成になった理由、撮影中エピソード語る

映画.com / 2024年9月26日 17時0分

「憐れみの3章」ヨルゴス・ランティモス監督インタビュー 奇想天外な物語が3部構成になった理由、撮影中エピソード語る

(C)2024 20th Century Studios. All Rights Reserved.

 ヨルゴス・ランティモス監督とエマ・ストーンがタッグを組んだ「憐れみの3章」が、9月27日公開となる。愛と支配をめぐる3つのエピソードで構成したアンソロジーで、不穏さと不条理が全編を包み込む、ユーモラスで奇想天外な物語だ。ランティモス監督が今年のカンヌ国際映画祭で本作を語ったインタビューを、映画.comが入手した。

 本作は、ランティモス監督「哀れなるものたち」で2度目のアカデミー賞主演女優賞に輝いたストーンをはじめ、同作に出演したデフォーやマーガレット・クアリーが再集結。さらに、プレモンス、ホン・チャウ、ジョー・アルウィン、ママドゥ・アティエ、ハンター・シェイファーらが共演。「籠の中の乙女」「ロブスター」「聖なる鹿殺し キリング・オブ・ア・セイクリッド・ディア」のエフティミス・フィリップが、ランティモス監督とともに共同脚本を手掛けた。

――「聖なる鹿殺し」(2017)以来の、脚本家エフティミス・フィリップとの作品ですが、いつからこの作品について彼と考えていたのですか?

 私たちには休みはなく、ノンストップで動いていました。彼はとても仲の良い友人で、私たちはよく一緒にいて、色々なことを話します。実は、「憐れみの3章」は、ずっと前から時間をかけて書いていた脚本です。もちろん、他の作品を製作している時はいったん止めなければなりませんが、それが終わればすぐこちらに戻る、という感じでした。前回の2人のコラボレーションである「聖なる鹿殺し」の製作が終わってすぐに新しい企画を考え始め、それがこの映画でした。

 当初はひとつの物語として始まりました。映画の最初の物語ですね。その後、映画の構造を変えたいと思い始め、それで「3部構成にしてみたらどうか」、となりました。そこから、最初のストーリーを書き始めて、他のアイディアのリストを作りました。直観的に、最初の物語と同じ世界に属していると感じるものを2、3選び、さらに同じ俳優が別の役を演じるという別のアイディアを思いつきました。その時は3つの物語が並行して進む形で脚本を書いており、そこにこのアイディアを反映させていきましたが、並行して進めることは難しいと感じました。観る人の混乱を招かないよう物語を並行ではなく、それぞれ分けることにしました。結果的にそちらのほうがより強いものになると感じたのです。また、同じ俳優を起用して、3つの話に一貫性を持たせることができました。

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