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悪魔が生出演→大惨事に……“テレビ史上最恐”の放送事故 監督のケアンズ兄弟が“裏側を語り尽くす【「悪魔と夜ふかし」インタビュー】

映画.com / 2024年10月4日 16時0分

●怪演のダストマルチャンについて「ナーバスなエネルギーをずっと表現し続けてくれた」

――ジャックというキャラクターをどう創造していきましたか?ダストマルチャンからのアイデアなどはあったのでしょうか?

コリン:実は、ジャックのボディランゲージは、デビッド自身が生み出してくれたものなんです。もちろん脚本にも色々と書いてはあったけど、アドリブでけっこうやってもらっていて、特に映画のラストのやり取りはアドリブが多くて、セリフ自体にもいくつかアドリブが入っています。アドリブができるということは、それだけ役者がそのシーンにフィットしていたからできたことなんですね。

映画のクランクイン後、最初の数日は楽しい撮影(モノローグ、1回目のOA、今までのインタビューなど「ナイト・オウルズ」の紹介映像部分)をしました。それを楽しみながら撮っているうちに、早い段階では、デビッドは自分のキャラクターをみつけてくれて、はまってくれたんです。デビッドは、その後生放送部分の収録に入るわけですが、ジャックが抱えるナーバスなエネルギーをずっと表現し続けてくれました。緊張感やナーバスな表現というのは脚本に書けるものではなくて、でもジャックは、ハロウィンの夜の放送にかける思いがとても大きいわけですから、その緊張感、ナーバスなエネルギーを持ち続けてくれていたのは素晴らしいと感じました。

映画をよく見ると、デビッドはボタンをはめたり外したり、というのを何度もやっています。緊張感をみせる為にそういった細かいディテールをつくってれていたんですね。

キャメロン:あとアクセント。彼はシカゴのことをよく分かっているんです。そういうシカゴ的な地域色をアクセントに反映させてくれていて僕たちも、シカゴのアクセントを聞くと分かるようになったしそういった信憑性があるアクセントを見つけてくれたくれたのも、デビッド自身だったことにも感謝しています。

●テレビ局での“経験”をいかす「緊張感あふれる環境を映画で体験してほしい」

――TV業界というのも、本作の重要なファクターです。お二人はTVスタジオで働いたそうですね。ここで「登場人物や業界のストレスへの理解を深めた」とのことですが、本作に生かされたことはありますか?

コリン:実は僕は、シンガポールに90年代に5~6年住んでいて、この時にテレビ局で仕事をしていました。バラエティ系の番組も手掛けていたので、音楽であったり、コメディだったり、それからシットコムみたいな、そういうコメディドラマみたいなものも手掛けていたんですけれど、やっぱりある種のすごく独特な環境でもあって、特に生放送でやる時は、アドレナリンがみんなドバーッと出ていて、キュー出しのタイミングとか、間違いをしちゃいけないとか、本当にギリギリの緊張感の中でやっている。

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